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深夜に急に足の親指の関節に痛みを感じたり、歩くときに足の親指の付け根に痛みを伴うことはありませんか?

足の親指の付け根の痛みというと、痛風や外反母趾が有名ですが、他にも疑われる病気があります。

今回は、足の親指の付け根が痛い原因についてまとめておきます。

 

足の親指の付け根が痛い原因

足の親指の付け根が痛むのは、次のような原因が考えられます。

  1. 痛風
  2. 外反母趾
  3. 変形性関節症
  4. 強剛母趾
  5. 種子骨炎(種子骨障害)
  6. 関節リウマチ

では、順番に説明します。

 

痛風

尿酸濃度が高くなると高尿酸血症と呼ばれる状態になります。

そして、尿酸の結晶が関節に沈着すると、関節が真っ赤に腫れ上がり、激痛をともなう急性関節炎(痛風)を起こします。

 

症状

痛風発作は、足の親指の付け根の関節に起こりやすく、足首の関節、アキレス腱、膝や肘の関節にも生じます。

人によっては、発作直前にムズムズ、ピリピリなどの前兆が現れる場合があります。

一般的に、痛みは最初から我慢できないほどの激痛で始まり、1日以内に最大の痛みに到達します。

 

この激痛はそのまま放置していても、軽いもので3日、重いものでも10日ほどで自然に軽快していきます。

痛風発作は、夜中に突然痛みだすことも多いです。

就寝中は血圧が下がり、血液の循環が悪くなることや、1日のなかでも体温が下がりやすい時間帯であるため、尿酸の結晶ができやすいことが理由と考えられています。

 

痛みは、ほとんどの足の関節に起こりますが、1度に痛むのは1ヶ所のみで、2ヶ所以上が同時に痛むことはほとんどありません。

一方で、関節リウマチや変形性関節症では、左右対称で痛んだり、複数の関節がほぼ同時に痛んだりするので区別できます。

痛風発作は自然に治まりますが、高尿酸血症を治療せずに放置すると、発作は再発します。

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治療

痛風の治療では、尿酸値のコントロールと発作対策を行ないます。

まずは、医師、保健師、栄養士などの指導のもおと、内臓脂肪を減らす生活習慣の改善を行ないます。

 

内臓脂肪がたまると、それだけで尿酸が上昇しやすくなります。

食事療法により、摂取カロリーを適正なものにして、体重や腹囲を標準値に戻します。

腹囲は男性が85cm、女性は90cm以上なら、内臓脂肪がたまっている可能性があります。

 

食事では、総エネルギー量に注意しつつ、尿酸のもととなるプリン体の多い食物を偏って摂り過ぎないようにします。

また、アルコールは尿酸の生成を高め、尿からの尿酸排泄を抑制します。

そのため、禁酒日を設けるなどして、尿酸値を測定しながら、結果が悪化しないよう注意が必要です。

 

続いて、食事療法に加えて、運動療法も取り入れて、体重コントロールを行ないます。

ここで、短時間の激しい運動は、血清尿酸値を上昇させるので避けます。

 

そして、これらの生活習慣の改善だけでは尿酸値が正常な範囲におさまらない場合は、薬を使って尿酸値を下げる治療も行ないます。

 

 

発作が起きたときの対処法

痛風発作が現れたときは、まずは患部を冷やして安静にします。

そして、できるだけ早く内科または整形外科を受診しましょう。

初めて痛風と疑われる発作を起こした場合、これまでに尿酸値が高いと言われた経験がある、血縁者に痛風の人や尿酸値の高い人、尿路結石や腎臓の病気のあった人がいるならば、痛風の可能性は高いと判断できます。

 

外反母趾

外反母趾とは、足の親指(母趾)が小指側に曲がり、くの字のように変形して、母趾の付け根の腫れや痛みをともない、靴をはいての歩行に支障をきたす状態をいいます。

この病気は関節リウマチのの合併症として生じることがあります。

 

原因

ハイヒールなどの先の細い靴をはいている人に起こりやすいです。

また、外反母趾は9:1の割合で女性に多く、遺伝的要素も関係しています。

特に10歳代の発症は遺伝的要素が強く、中年期の発症は体重の増加、筋力の低下などが関与しています。

遺伝的な影響としては、足の形や足趾間の靭帯、筋肉の緩みや弱さなどが考えられます。

 

症状

足の親指の付け根の痛み、内側に赤く腫れるバニオンと呼ばれる滑液包炎※を起こしたり、足底部にたこを生じ、歩くときの痛みなどをともないます。

※滑液包炎:動きを滑らかにする働きをもつ関節を覆う袋の炎症のこと

 

治療

痛みがある場合は、靴の変更、痛み止めの内服を行ないます。

症状の軽い人、痛みの少ない人、手術を回避したい人は、装具療法や運動療法などの保存的治療を行ないます。

また、足の筋肉や靭帯の力が低下しているので、足の指でタオルを引き寄せるなどの筋力強化エクササイズも行って、進行を防ぎます。

 

痛みが強い場合や、変形によって他の足趾にまで影響が及んでいる場合は、手術を行ないます。

 

予防

外反母趾では変形を進行させないことが大切であり、靴の選択が重要となります。

土踏まずがしっかりとしており、足趾が窮屈でない靴を選びます。

 

変形性関節症

変形性関節症は、関節の老化によって生じる病気です。

関節の軟骨が徐々にすり減っていき、関節の骨が変形していきます。

滑らかな軟骨が失われていくにつれ、痛みや動きの制限が起こってきます。

 

変形が進行すると、関節が腫れたり、見た目でも関節の形が変わってくるのが分かります。

すり減った軟骨を元の軟骨に戻すことは難しく、徐々に症状は強くなっていくことが多いようです。

変形性関節症は、股関節や膝関節に多く見られますが、肩関節、肘関節、足関節や指の関節などにも起こります。

 

変形性関節症の症状はゆっくりと進行していくので、早めに整形外科を受診しましょう。

治療では、消炎鎮痛剤や外用剤、注射などを必要に応じて行っていきます。

痛みなどの症状が強くなると、手術が必要になることもあります。

 

日常生活での予防法としては、関節に無理な負担をかけないことが大切です。

また、筋力をつけることも大切なので、痛めた関節の状態や年齢に応じて適切な運動を行うようにしましょう。

ただし、無理なジョギングや山登りなどの負荷の大きな運動は、かえって症状を悪化させることもあるので、医師に相談してください。

 

強剛母趾

強剛母趾は、歩くときに足の親指の付け根に痛みをともない、最終的に親指の関節の動きが悪くなるものです。

この病気は外反母趾と症状がよく似ていますが、足の親指がくの字に変形することはありません。

また、親指の付け根の甲を触ると、骨が出っ張っており、骨の突起(骨棘)ができるのが特徴です。

 

最初は、先の細い靴を履いたり、つま先立ちをしたときなどに痛みを感じる程度です。

しかし、症状が進行すると、歩く際に足を前に蹴り出しただけで痛みを伴うようになります。

そして、年をとるごとに関節の可動域が制限されていきます。

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種子骨炎(種子骨障害)

種子骨は、親指の付け根の底にある類円形の小骨であり、腱の滑りを助けたり、負荷を軽減させたりする役割があります。

この種子骨に過度な力が加わったり、靴が変わるなどして今まで以上に足に負荷がかかった際に周囲が炎症を起こすことがあります。

主に、バスケット、サッカー、剣道、柔道、陸上競技など、足を踏み込む際の負荷が大きいスポーツをしている人に起こりやすいとされています。

 

 

関節リウマチ

関節リウマチは、膠原病の一つで主に関節に症状が現れるものです。

初発症状の8~9割が関節痛と関節の腫れであり、発熱や疲労感などの全身症状や朝のこわばりが起こることもあります。

関節痛や関節の腫れは数週間から数ヶ月かけて徐々に強くなることが多く、ときに熱感をともないます。

 

関節がやわらかく腫れ上がり、患部を押すと痛みを生じます。

最初に症状が現れるのは、手指が全体の約半数を占めており、他にも膝や足の指にも症状が起こります。

朝のこわばりは、起床時に手指の関節が動かしにくく、しばらく使っているうちに動かせるようになってくる状態をいいます。

最初は起床後数分間持続するだけですが、進行すると次第に時間が延びていき、数時間以上もこわばりが続くこともあります。

 

まとめ

足の親指の付け根が痛むのは、次のような病気の可能性があります。

 

  • 痛風
  • 外反母趾
  • 変形性関節症
  • 強剛母趾
  • 種子骨炎(種子骨障害)
  • 関節リウマ

 

 

また、母趾(第一趾)ではなく、第ニ趾の付け根が痛む場合はフライバーグ亀裂骨折ケーラー病の可能性もあります。

さらに、第三趾の指の付け根から指先にかけてジンジンとした痛みがある場合は、中足骨骨頭痛が疑われます。

いずれにせよ、まずは整形外科または内科を受診してください。

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参考書籍

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