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バリウム検査では、バリウムを飲むのも一苦労ですが、検査が終わったら終わったで、今度は排便に気を使うことになります。

バリウムは人体にとって異物なので、できる限り速やかに排泄させる必要があります。

バリウム検査の後に、なかなか排便が起きないと、腸に詰まっているのではないかと心配になります。

また、便が出たとしても、便に混じったバリウムが少量だと、まだ体内に残っているのではとやはり不安になります。

 

特に、普段から便秘ぎみの人は、心配も一入でしょう。

そこで今回は、バリウムが出ない場合の対処法について説明します。

また、バリウムが排泄されない場合に起こる症状についても解説します。

 

バリウムが出ないとどうなる?

バリウムは、硫酸バリウム、水、粘着剤から成り、検査の際に胃壁に張り付きやすいように粘度が高くなっています。

そのため、排泄されるまでの過程で、腸に引っかかりやすいのです。

そして、時間が経つと、腸内で水分が吸収されるため、バリウムはどんどん固くなり、さらに排泄されにくくなります。

 

バリウムが排出されずに腸内に溜まっていくと、以下のような症状に発展することがあります。

  • 腸閉塞
  • 大腸憩室炎
  • 大腸憩室穿孔
  • 腹膜炎

 

腸閉塞

バリウムにより腸管が塞がって、食べ物やガスなどの通過に障害が起こるものです。

吐き気、嘔吐、腹痛があり、腹鳴が生じます。

また、おならや大便も出なくなります。

ひどくなると、発熱、脱水症状、ショックなどの症状が現れます。

 

腸閉塞では、ほとんどの場合、飲食を中止し、胃腸を休めて、十分な補液を行う保存的療法(手術以外の方法)が行われます。

症状が進行している場合は、鼻から腸まで管を入れ、内容物を体外へと汲み上げて排出させる方法が選択されることもあります。

なお、保存的療法を続けても改善が見られない場合は、手術を行ないます。

 

大腸憩室炎

大腸の壁の一部が、小さな風船が膨らむように外へ突き出て、袋状になったものが憩室です。

 

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出典:http://blog.new-agriculture.com/blog/wp-content/uploads/%E6%86%A9%E5%AE%A4%EF%BC%91.gif

 

この憩室にバリウムや胃腸の内容物がたまることで炎症を起こしたものが大腸憩室炎です。

大腸憩室炎では、発熱や腹痛が生じます。

 

憩室炎を起こした場合は、入院して、絶食、輸液、抗生物質の投与などで治療を行ないます。

 

大腸憩室穿孔

大腸憩室炎が進行すると、腸に穴が開く憩室穿孔になります。

憩室穿孔では、発熱、腹痛、嘔吐、腹部膨満感などの症状が現れます。

 

腹膜炎

大腸憩室穿孔により、腸の内容物が腹腔に出ると、腹腔内の臓器を覆っている腹膜に炎症が起こる腹膜炎を発症することがあります。

 

腹膜炎の場合は、基本的には生命にかかわるので、手術して病変部を摘出することが多いです。

 

このように、バリウムの排出が遅れて腸内にとどまると、上記のような症状が現れ、最悪は外科的治療の必要が出てくることもあります。

また、上記の他にも、固くなったバリウムを含む便を排泄する際に、肛門の粘膜が傷ついてしまい、痔になることもあります。

 

では、バリウムは何日以内に排出された方がよいのでしょうか?

 

バリウムが排泄されるまでの期間

バリウムは、検査当日の夜から翌朝にかけて、便とともに排出が始まります。

検査前日は、絶飲食しているので、検査後の最初の排便時には、通常は真っ白い便が出ます。

そして、バリウムが体内から完全に排出されたと判断する目安としては、白い便の後に、通常の茶色い便に戻ったら、出きったと考えられます。

 

一般的には、検査後1日か、遅くとも2~3日でバリウムは便と一緒に排泄されます。

個人差もありますが、4日以上バリウムが排泄されない場合は、病院に相談した方がよいでしょう。

 

次に、バリウムを効率よく排出する方法について解説します。

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バリウムを出す方法

なかなか出ないバリウムをスムーズに排泄させるには、以下の方法が有効です。

  1. 水分をとる
  2. 下剤を使用する
  3. 脂質をとる
  4. 水溶性食物繊維をとる
  5. アルコールを控える
  6. ツボ押し
  7. 自律神経を整える

では、各方法について順番に説明します。

 

水分をとる

水をたくさん摂ることで、バリウムが固まることを防ぐとともに、便を軟らかくして排泄させやすくします。

 

そもそも、バリウムを飲んでいないときでも、体が求める水分を満たすには、1日に2~3リットルの水が必要とされています。

食物に含まれる水分や栄養素の代謝によって生じる水分を差し引いても、飲料水として毎日1.5リットルほどが必要です。

バリウム検査の後には、こまめに水分を摂るようにしましょう。

 

下剤を使用する

普段から便秘ぎみの人は、検査後に下剤の処方を受け、水分摂取を心がけながら、下剤によってバリウム便を出してください。

下剤の効果が発現する時間については、個人差もありますが、おおよそ4~5時間程度で現れます。

 

脂質をとる

脂質を多く含んだ食品を摂ることで、腸内で潤滑油のような働きをして、腸管内を滑りやすくし、便の排泄を促します。

以下のような食品は脂質を多く含んでいます。

植物油、ラード、マーガリン、バター、マヨネーズ、サンマ

 

水溶性食物繊維をとる

水溶性食物繊維を摂ることで、バリウムの排出を助けてくれます。

 

食物繊維には、水に溶けない不溶性食物繊維と水に溶ける水溶性食物繊維の2種類があります。

水溶性食物繊維は、粘度が高く、一緒に食べたものと混ざり合ってゲル状になります。

そのため、バリウムを押し出す助けとなります。

また、腸の粘膜を保護する効果もあります。

 

以下の食品は、水溶性食物繊維を豊富に含んでいます。

りんご、みかん、柿、昆布、わかめ、もずく、こんにゃくなど

 

 

一方で、不溶性食物繊維は、大腸で水分を吸収し、便のかさを増します。

また、腸壁を刺激して蠕動運動を促すので、スムーズな排便が促されます。

ただし、水分を吸収するので便を固くすることがあります。

さらに、消化しにくいので腸に負担をかけることもあります。

 

そのため、バリウムを飲んだ後は、不溶性食物繊維は避けた方がよいでしょう。

 

アルコールを控える

アルコールは、利尿作用があるので、腸内の水分が排出しやすくなります。

腸内の水分が少なくなることで、バリウムが固まりやすくなり、排泄しにくくなってしまうのです。

バリウムが完全に排泄されるまでは、飲酒は避けましょう。

 

また、カフェインが含まれているコーヒーやお茶も利尿作用があるので、控えた方がよいです。

 

ツボ押し

バリウムがなかなか排泄されずに便秘ぎみの人には、ツボ押しが有効です。

腹部の天枢(てんすう)と大巨(だいこ)は、便秘解消に効果の高いツボです。

 

<天枢>

天枢(てんすう)は、おへその真横にあります。

 

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出典:http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/j/japanesemassagemasa/20150203/20150203171529.png

 

<大巨>

大巨は、天枢から指3本分下がったところにあります。

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出典:http://www.equitance.com/img/beautycolumn/beautycolumn_201011_img_08.gif

 

これらのツボは、仰向けに寝て膝を立て、腹部の緊張を緩めてから、両手を重ね、大腸の流れにそって、ゆっくりと時計回りにマッサージしていきます。

お腹が冷たいときは、ドライヤーで腹部全体を温めるのも効果的です。

 

自律神経を整える

自律神経のうち、副交感神経の働きが悪くなると、腸の働きが悪くなります。

それによって便秘になり、バリウムの排泄が遅れることになります。

 

自律神経の働きを正常に保つには、以下の点に気をつけましょう。

  • ストレスを溜め込まない
  • 寝る時間と起きる時間を一定に保つ
  • 過度な飲酒や喫煙を極力控える
  • ビタミンやミネラルの不足に気をつける
  • 適度に運動や筋トレなどを行う

 

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