世界的な流行が懸念されている新型カンジダの原因、症状、感染経路、予防法、治療法などについて、現在分かっていることをまとめておきます。

Candida aurisの基本情報

まずは、新型カンジダに関する基本情報について解説します。

新型カンジダの原因菌は、Candida auris(カンジダオーリス)という真菌(カビ)です。

Candida aurisは、2009年に日本で初めて発見され、これまでに韓国、インド、南アフリカ、クウェート、パキスタン、コロンビア、ベネズエラ、イギリスで確認されています。

この真菌は薬剤耐性があり、現在カンジダ症の治療に用いられている3種類の抗真菌薬(アゾール系、エキノキャンディン系、ポリエン系)のすべてに耐性を示した株も報告されています。

そして、感染者の約60%が死に至ると言われています。

 

なお、Candida aurisは、外耳道、尿路、血流、気道などから検出されています。

続いて、原因と症状について説明します。

 

原因と症状

カンジダは、体表や消化管などに生息しており、健康なときは発症しません。

しかし、体調不良、過労、ストレス、栄養不足などで免疫力、抵抗力が低下していると、常在する菌が、口腔、皮膚、性器などで増殖し、各部位に症状が現れます。

 

以下に、カンジダ症の症状をまとめておきます。

口腔カンジダ症

  • 口腔に白いコケのようなものができる
  • 口腔粘膜が赤くなる
  • 飲食時に舌にヒリヒリした痛みがでる
  • 口角が切れる
  • 苦味を感じる
    etc

皮膚カンジダ症

  • 紅斑
  • 小膿疱
  • 痒み
    etc

性器カンジダ症

  • 強いかゆみ
  • おりものの異常
  • 膣口、亀頭が赤く炎症する
    etc

 

なお、新型カンジダの症状については、現時点で不明であり、最新情報が入り次第、追記します。

続いて、新型カンジダの感染経路について説明します。

 

感染経路

新型カンジダは、人間同士の接触、またはカンジダが付着した物への接触などにより感染します。

特に、医療機関でアウトブレイクを起こす可能性が高く、汚染物の除去、患者隔離などの徹底した管理を行わない限り、院内での感染を防ぐことは難しいとされています。

これまでの感染事例においても、医療関連感染が最も多く、数週間以上の長期入院が関係しているということです。

 

医療関連感染では、手術直後や抗菌薬の使用、カテーテルの挿入などにより、原因菌が体内に侵入します。

そして、免疫力が低下していることで、真菌が増殖し、重篤な症状が現れます。

予防法

新型カンジダの予防法としては、以下の方法が推奨されています。

  1. 手洗いの励行
  2. 局部を清潔に保つ
  3. 清潔な下着を着用する
  4. 局部の通気性を良くする
  5. 免疫力の低下を防ぐ
  6. 糖分の摂り過ぎに注意する

 

性器カンジダ症は、男性よりも性器の通気性が悪い女性の膣に発生しやすいです。

そのため、ぴったりとしたズボンを履かないようにするなど、局部の通気性を良くすることも大切です。

 

また、カンジダは、免疫力低下時に増殖するので、栄養バランスの良い食事をとる、ストレスを溜めない、十分な睡眠をとるなど健康的な生活を維持することが予防につながります。

特に、糖分の摂り過ぎは、膣内の善玉菌と悪玉菌のバランスを崩し、性器カンジダ症を招くとも言われています。

最後に、新型カンジダの治療法について解説します。

 

治療法

先に結論から言うと、新型カンジダに感染した場合は、エキノカンジン系抗真菌薬で治療を行ないます。

ただし、先に説明したように、Candida aurisには、一部の株が多剤耐性を持っており、3種類の主要抗真菌薬すべてに耐性を持つものも報告されています。

この場合は、治療が困難であり、致死率も高くなることが予想されます。

 

まとめ

新型カンジダは、Candida auris(カンジダオーリス)というカビが原因菌です。

Candida aurisは、薬剤耐性を有しており、現行の主要な抗真菌薬が効かないものもあります。

致死率は約60%と高く、手術直後や抗菌薬の使用、カテーテルの挿入などにより、原因菌が体内に侵入するとされており、医療機関での感染が懸念されます。

 

本来、カンジダは、土壌、植物、食品、水など幅広く分布しているありふれた真菌です。

ヒトの体表や消化管などにも生息しており、健康なときは発症しません。

しかし、免疫力が低下していると、常在する菌が増殖して発症します。

 

そのため、免疫力の低下を防ぎ、健康な生活を維持することが予防につながると考えられます。

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