ドグマチール(成分名:スルピリド)は、消化性潰瘍および統合失調症の治療薬です。

胃・十二指腸潰瘍、統合失調症、うつ病などに効果を発揮しますが、副作用が多い薬なので、服用には注意が必要です。

今回は、ドグマチールの副作用や効果・効能などについて解説します。

ドグマチールの副作用

ドグマチールには、以下のような副作用があります。

<胃・十二指腸潰瘍に使用する場合>口渇、胸やけ、吐き気、嘔吐、便秘、熱感、倦怠感、不眠、眠気、めまい、ふらつき、月経異常、乳汁分泌、女性化乳房など

 

<統合失調症、うつ病、うつ状態に使用する場合>

血圧低下、パーキンソン症候群(ふるえ、筋肉のこわばり)、ジスキネジア(舌のもつれ、言語障害、頸筋捻転など)、アカシジア(静座不能)、睡眠障害、不穏、焦燥感、眠気、頭痛、頭重、めまい、浮遊感、興奮、躁転、躁症状、しびれ、運動失調、吐き気、嘔吐、口渇、便秘、食欲不振、腹部不快感、発疹、体重増加、むくみ、脱力感、倦怠感、排尿困難、性欲減退、月経異常、乳汁分泌、女性化乳房、射精不能など

 

ドグマチールの重大な副作用

ドグマチールには、次のような重大な副作用が起こることがあります。

悪性症候群、けいれん、血栓症

 

ここで、聞き慣れない症状や疾患がある場合は、以下の記事をチェックしてみてください。

次の記事では、これらの副作用についてより詳しく説明しています。

薬の副作用まとめ

 

ドグマチールの働き

胃潰瘍の原因に血流の障害が推定されています。

ドグマチールは胃粘膜の血流をよくして、傷ついた胃粘膜の修復を助ける作用があり、胃・十二指腸潰瘍に効果を示します。

 

ドグマチールの効果効能

効能

ドグマチールは、以下の疾患や症状の改善に用いられます。

胃・十二指腸潰瘍、統合失調症、うつ病、うつ状態

 

有効性

ドグマチールの治療効果については、添付文書に以下のように記載されています。

胃・十二指腸潰瘍

一般臨床試験536例(カプセル、筋注投与例を含む)による胃・十二指腸潰瘍に対する治癒率は63.6%(341/536例)であり、治癒、縮小を含めると84.5%(453/536例)が有効であった。

 

統合失調症

一般臨床試験683例の統合失調症に対する経口剤(カプセル、錠、細粒)の総合効果は、終始経口投与例で38.5%(230/597例)、やや有効も含めると62.0%(370/597例)、筋注→経口投与例では67.4%(58/86例)、やや有効も含めると83.7%(72/86例)

 

うつ病、うつ状態

一般臨床試験498例のうつ病・うつ状態に対する経口剤(カプセル、錠、細粒)の総合効果56.2%(280/498例)、やや有効も含めると77.7%(387/498例)であった

出典:http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/800126_2329009F1110_2_11.pdf

http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/800126_1179016F1124_3_10.pdf

 

胃・十二指腸潰瘍、統合失調症、うつ病、うつ状態のいずれにおいても、効果はマイルドであり、まずまずといったところでしょう。

 

効果発現時間、持続時間

まず、ドグマチールの効果が発現するまでにかかる時間は、薬の最高血中濃度到達時間tmaxがおおよその目安となります。

また、薬の効き目の持続時間は、半減期t1/2(薬の血中濃度がMAXに到達してから、半減するまでにかかる時間)が目安です。

ドグマチールの添付文書には、tmaxとt1/2について以下のように記載されています。

 

健康成人男子(n=12)にスルピリド錠50mg又は錠100mgを単回経口投与したとき、血清中濃度は投与約2時間後にピーク(それぞれ0.16μg/mL又は0.29μg/mL)に達し、それぞれ半減期6.1時間、8.0時間で消失した

出典:http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/800126_1179016F1124_3_10.pdf

 

よって、効果発現時間は服用2時間後、効き目の持続時間は8時間がおおよその目安となります。

ただし、効果発現時間や持続時間は、個人差も大きいので、あくまでも目安程度にとどめておいてください。

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使用上の注意

ドグマチールを使用する際の注意点についてまとめておきます。

使用してはいけない人

褐色細胞腫の疑いのある人は、ドグマチールを使用できません。

使用に注意が必要な人

以下に該当する人は、ドグマチールの使用に際して注意が必要です。

  • 心血管疾患、低血圧、腎機能障害、パーキンソン病のある人
  • 脱水、栄養不良状態などで疲弊している人
  • 妊婦

 

服用方法

<統合失調症>

1日300~600mgを分けて服用します。

1日1200mgまで増量可能です。

<うつ病、うつ状態>

1日150~300mgを分けて服用します。

1日600mgまで増量可能です。

 

併用してはいけない薬

併用してはいけない薬は、特にありません。

ただし、併用する薬があるときは、念のために処方医に相談してください。

 

その他の注意点

症状に合わせて服用量が調整されるので、指示された用法、用量を守りましょう。

息切れ、共通、四肢の痛みや浮腫などが現れたら、服用を中止し、医師に報告しましょう。

眠気やめまいなどが起こることがあるので、車の運転や危険な作業は避けましょう。

 

ドグマチールの薬価

ドグマチールの薬価は以下の通りです。

<ドグマチール>

(錠剤)

50mg 1錠 14.2円

100mg 1錠 16.9円

200mg 1錠 23.9円

(細粒剤)

10% 1g 22.4円

50% 1g 63.5円

(カプセル剤)

50mg 1カプセル 14.2円

 

なお、ドグマチールのジェネリック医薬品には、スルピリドという薬があります。

こちらは、複数の製薬メーカーが同じ名前の商品を販売しており、薬価は以下の通りです。

<スルピリド>

(錠剤)

50mg 1錠 6.3円

100mg 1錠 6.3円

200mg 1錠 7.9円

(細粒剤)

10% 1g 6.2円

50% 1g 16.3円

(カプセル剤)

50mg 1カプセル 6.3円

 

まとめ

ドグマチールは、抗精神病薬でありながら、消化性潰瘍の治療薬でもあります。

胃・十二指腸潰瘍、統合失調症、うつ病などの治療に用いられますが、効果はおだやかです。

副作用が多い薬なので、服用には注意が必要です。

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