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「インフルエンザb型と診断され、タミフルなどの抗インフルエンザ薬を服用しているのに、熱がなかなか下がらない。」

 

このような症状でお困りではありませんか?

 

ネットの質問サイトで、インフルエンザb型に関する質問を見ると、熱がなかなか下がらないことを不安に思うコメントが多く見られます。

「タミフルを飲んで2日が経つのに、熱が下がらない。」

「イナビルを飲んだのに、熱が下がる気配はなく、むしろ診察を受けた日よりも上がってきている。」

「リレンザを飲み始めて4日目なのに、熱が下がらない。」

「微熱が続いて下がらないし、咳がひどい。」

 

一般的に、インフルエンザにかかると、38℃以上の高熱が2~5日間は続くと言われています。

ここで、タミフルなどの抗インフルエンザ薬は、発熱から48時間以内に服用すれば、高熱を抑え、軽症のまま、2,3日で治癒させることができます。

しかし、48時間以降に治療薬を服用しても、十分な効果は得られないとされています。

 

また、インフルエンザb型は、熱が下がりにくく、熱が続いた後に、肺炎などの合併症を発症することがあるので、特に注意が必要です。

5日以上熱が下がらず、激しい咳が出て止まらない、黄色い膿性の痰が出るなどの症状が現れたら、肺炎の疑いがあります。

 

今回は、2016-2017シーズンのインフルエンザb型にかかった際に、熱が下がらない原因や対処法について解説します。

 

b型の症状

熱が下がらない原因について説明する前に、まずはインフルエンザb型の代表的な症状について、正しく理解しておきましょう。

b型インフルエンザを発症すると、以下のような症状が見られます。

 

<体温、発熱>

  • 急な38℃以上の高熱
  • 熱が出ないこともある
  • 熱がなかなか下がらない
  • 微熱が続く

b型では、微熱が続き、なかなか熱が下がらないという特徴があります。

また、人によっては熱が出ないこともあります。

 

<呼吸器>

鼻水、咳、痰、くしゃみ、喉の痛み、扁桃腺の腫れ

<消化器>

胃炎、下痢、吐き気、嘔吐、腹痛、便秘、

<目>

目が痛い、充血、

<全身の症状>

関節痛、筋肉痛、倦怠感、背痛、悪寒、ふるえ

<その他>

頭痛

続いて、b型の特徴やa型との違いについて説明します。

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b型の特徴やa型との違い

b型インフルエンザには、以下のような特徴があります。

  • a型と比べて高熱が出にくい
  • 熱が下がりにくい
  • 消化器に症状が出やすい
  • 肺炎などの合併症が起こりやすい

では、各項目について順番に説明します。

 

a型と比べて高熱が出にくい

まず、b型はa型のように38~40℃の高熱が出ないことがあります。

37~38℃の微熱程度で済む人もおり、風邪と間違えて判断してしまうことが多いです。

そのため、市販の風邪薬で治そうとして、症状を長引かせてしまうこともあります。

 

ここで、インフルエンザa型の症状については、以下の記事にて詳しく説明しています。

インフルエンザa型の症状と経過、2017シーズンのa型の特徴も解説

 

熱が下がりにくい

b型は、高熱は出にくいのですが、微熱が続いて、なかなか下がらないと言われています。

インフルエンザB型に感染し、発症すると、一般的に2~5日間は38℃以上の高熱、または37~38℃の微熱が続きます。

そして、5~7日ほどでようやく熱が下がり始めます。

このように、b型は解熱に時間がかかり、インフルエンザの症状が消失するのに、7~10日ほどかかります。

 

そして、熱が5~7日以上続く場合は、後で説明する合併症を起こしている恐れがあります。

 

消化器に症状が出やすい

b型は、呼吸器の症状が多いa型とは異なり、下痢など消化器系の症状が現れやすいです。

吐き気や下痢などがひどいため、最初はノロウィルスに感染したと勘違いしてしまう人もいます。

 

肺炎などの合併症が起こりやすい

b型は、熱が続いた後に、中耳炎や肺炎などの合併症が起こりやすいです。

b型は、熱が長く続き、下痢などによって体力を大きく消耗するので、ウィルスや細菌に感染しやすくなり、肺炎を発症することがあります。

 

また、子供の場合は、インフルエンザ脳炎、脳症にも注意が必要です。

インフルエンザ脳症では、解熱剤の服用で重症化することがあるので、自己判断での解熱剤服用は避けてください。

 

では、次に、インフルエンザb型で、熱がなかなか下がらない原因について解説します。

 

b型で熱が下がらない原因

b型インフルエンザを発症し、高熱、もしくは微熱が続いて、なかなか下がらないのは、次のような原因が考えられます。

  • ウィルスが排除されていない
  • 発熱から48時間以内に薬を服用できなかった
  • 肺炎などの合併を起こしている

では、各要因について順番に説明します。

 

ウィルスが排除されていない

まず、発熱は体内の免疫細胞がウィルスや細菌と戦っている証です。

体内にウィルスが侵入すると、免疫細胞がインターロイキンIなどの発熱物質を産生し、生理活性物質のプロスタグランジンを発生させます。

それが脳の体温調節中枢に働きかけると、通常37℃(脇下は36.5℃)に設定されている体内温度のセットポイントが上昇し、体温が上がり始めます。

 

すると、免疫細胞が活発化し、ウィルスを攻撃して弱体化させます。

そして、ウィルスが排除されると、体温調節中枢が再び働き、平熱に戻ります。

 

つまり、熱が下がらないのは、まだ体の免疫細胞がインフルエンザウィルスと戦っている最中であるためと考えられます。

通常、b型インフルエンザによる発熱は、2~5日ほど続くので、この期間は熱が下がりにくいです。

そして、治癒には、発熱から7~10日ほどかかります。

 

発熱から48時間以内に薬を服用できなかった

抗インフルエンザ薬には、タミフル、リレンザ、シンメトレルなどがあります。

タミフルとリレンザは、a型とb型に対して効果発揮しますが、シンメトレルはa型にしか効きません。

 

ここで、インフルエンザでは、発症(発熱)から48時間以内に抗インフルエンザ薬を服用すれば、発熱を抑えることができます。

そして、発熱期間が通常より1~2日間ほど短縮され、ウィルスの排泄量も減少します。

そのため、軽い症状のまま2~3日で治癒します。

 

しかし、48時間以降に服用した場合は、薬の十分な効果を期待できないので、5日間ほどの高熱は覚悟しておく必要があります。

 

肺炎などの合併症を起こしている

通常、インフルエンザB型による発熱は5~7日ほどで治まります。

しかし、1週間以上熱が続く場合は、合併症を起こしている可能性があります。

インフルエンザの合併症としては、気管支炎、肺炎、脳症、胃腸炎、中耳炎などが挙げられます。

 

先に説明したように、インフルエンザb型では、高熱または微熱が続いた後に、肺炎など呼吸器系に疾患が現れることがあります。

そこで、次は肺炎の症状や治療法について説明します。

 

肺炎の症状と治療法

まず、肺炎は、病原体の感染によって、肺が炎症を起こす病気であり、以下のような種類があります。

病気の程度は、比較的軽いものから、生命に関わるものまで様々です。

  • ウィルス性肺炎
  • マイコプラズマ肺炎
  • クラミジア肺炎
  • 細菌性肺炎
  • 嚥下性肺炎

では、各肺炎について見ていきましょう。

 

 

ウィルス性肺炎

まず、ウィルス性肺炎は呼吸器系ウィルスによって起こります。

健康な成人が肺炎を発症した場合、その原因ウィルスでは、インフルエンザウィルスが最も多く、パラインフルエンザウィルス、RSウィルス、アデノウイルスなどがこれに続いています。

ウィルス性肺炎は、後述する細菌性肺炎に比べると、症状は軽いものですが、小児や高齢者が感染した場合は重症化する可能性が高くなります。

 

ウィルス性肺炎を発症すると、激しい咳、発熱、倦怠感、頭痛、嘔吐などの症状が現れます。

この病気では、原因となるウィルスに対抗する抗ウィルス剤で治療を行ないます。

インフルエンザウィルスが原因なら、タミフル、リレンザ、イナビル、ラピアクタなどでアプローチします。

 

マイコプラズマ肺炎

マイコプラズマという細菌によく似た微生物病原体の感染によって発病します。

この肺炎の特徴は、咳であり、夜になると眠れないほどの強い咳が長期間続きます。

また、最初は、痰を伴わない咳で、次第に痰がからむようになります。

 

他にも、39℃以上の高熱、全身の倦怠感、頭痛、吐き気、嘔吐、下痢などの症状が現れます。

ただし、発熱については、38~40℃の高熱が出ることもあれば、微熱程度、あるいは熱が出ないこともあります。

 

一般的には、マイコプラズマによる肺炎は軽症で治ることが多く、10~30代に好発します。

マイコプラズマ肺炎では、マクロライド系、テトラサイクリン系、ケトライド系の抗菌薬により治療します。

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クラミジア肺炎

クラミジアは、細菌とウィルスとの中間といえる微生物病原菌です。

クラミジアには、2種類があり、それぞれから起こる肺炎として、オウム病とクラミジア・トリコマチス肺炎があります。

<オウム病>

オウムなど、飼っているトリの病気の原因となる鳥型クラミジアが人に感染して起こる肺炎です。

<クラミジア・トリコマチス肺炎>

結膜炎の一種であるトラコーマの原因となるクラミジア・トリコマチスの感染によって起こる肺炎です。

 

クラミジア肺炎では、痰がからむ咳、鼻づまり、喉の痛み、鼻水、頭痛、37~38℃までの発熱、咽頭炎、扁桃炎、上気道炎などの症状が見られます。

39℃を超える高熱が出ることは少ないです。

 

治療には、テトラサイクリン系、ニューマクロライド系の抗生物質が用いられます。

クラミジア肺炎も重症化するケースは少ないとされています。

 

細菌性肺炎

細菌性肺炎は、細菌が感染して起こった肺炎の総称であり、「肺炎」の多くはこの細菌性肺炎です。

原因菌は、肺炎球菌が最も多く、次にインフルエンザ菌が挙げられ、他にも黄色ブドウ球菌などによるものもあります。

ここで、インフルエンザ菌は、インフルエンザウィルスとは別の病原菌であり、主に鼻咽頭や口腔咽頭に常在しています。

 

細菌性肺炎の症状としては、咳、膿性の痰、発熱、胸痛などが見られます。

細菌性肺炎は重症化するケースもあり、呼吸困難、ゼーゼーといった喘鳴、チアノーゼ、意識混濁、などの症状が見られたら、緊急に治療を受ける必要があります。

 

細菌性肺炎では、原因菌に合わせて、適切な抗菌薬を選択することで治療を行ないます。

抗生物質のほか、抗炎症剤を使用します。

 

嚥下性肺炎

嚥下性肺炎は、飲食物などが誤って気管や気管支へ入った場合や、胃液が逆流して気管や気管支の方が流れてしまった場合に起こる肺炎です。

本来、気道は無菌状態なのですが、飲食物には、口腔内の細菌もくっついているので、気道が炎症を起こしてしまうことがあります。

そして、炎症が肺に広がることで、肺炎を発症します。

 

嚥下性肺炎では、細菌性肺炎同様に、膿性の黄色い痰が増えます。

そして、その痰は悪臭を放ち、吐く息も悪臭を伴います。

 

嚥下性肺炎は抗生物質により治療します。

 

さて、ここまで各肺炎の症状について説明してきましたが、肺炎は風邪やインフルエンザなどと症状がよく似ているので、自己判断で見分けるのは至難の業です。

そのため、熱が下がらない状態が続くようなら、早めに医療機関で診察を受けることをおすすめします。

インフルエンザでは、処方された治療薬を飲んでいるのに、5日以上熱が下がらない場合は、再診に行きましょう。

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熱が下がらないときの対処法

熱がなかなか下がらない場合には、以下のような対処法が有効です。

  • 横になって安静にしておく
  • 水分をしっかり摂る
  • 体温調節に気をつける
  • 首周り、脇の下、太ももの付け根を冷やす

横になって安静にしておく

先に説明したように、熱が下がらないのは、免疫細胞がウィルスや細菌と戦っているからです。

そのため、十分な睡眠をとるなどして、免疫力を高めておくことが大切です。

起きていると体力を消耗するので、熱が高くて眠れないときでも、ベッドに横になっておきましょう。

 

水分をしっかり摂る

熱が続くと、発汗により体の水分がどんどん失われていきます。

すると、体温調節がうまくいかなくなり、さらに熱が上がってしまう恐れもあります。

また、水分が失われることで、脱水症の危険もあるので、こまめに水分補給することが大切です。

 

また、水分だけでなく、電解質(ミネラル)も失われるので、水分補給は水やお茶ではなく、スポーツドリンクがおすすめです。

 

体温調節に気をつける

熱を下げるには、体温調節に気を配ることが大切です。

暑いと感じたら、掛け布団の枚数を減らし、寒気を感じたときには、枚数を増やすことで、適切な体温調節をすることが大切です。

そして、熱が上昇している間(熱が上がりきるまでの間)は、いくら氷枕などで冷やして、体温を下げようとしても、熱は下がらないと言われています。

 

そのため、最初に寒気を感じて、熱が上昇し始めたら、掛け布団の枚数を増やすなどして、熱が上がりきるのを待ちます。

そして、体が温まり、汗をかき始めたら、布団の枚数を減らしたり、下着やパジャマを着替えるなどして、熱が逃げやすい状態を保ちます。

このように、適切な体温調節をすることで、効率よく体温を下げることができます。

 

首周り、脇の下、太ももの付け根を冷やす

後頭部から首にかけて、脇の下、太ももの付け根など、リンパの集まる箇所を冷やすことで、効率よく体温を下げることができます。

また、首の回りや脇の下は、温度の高い血液が流れており、皮膚の近くを血管が通っているので、熱を効果的に下げられます。

 

まとめ

b型インフルエンザには、以下のような特徴があります。

  • a型と比べて高熱が出にくい
  • 熱が下がりにくい
  • 消化器に症状が出やすい
  • 肺炎などの合併症が起こりやすい

 

5日以上熱が続き、なかなか下がらず、夜眠れないくらいひどい咳が出たり、膿を含んだような痰が出るときは、肺炎を合併している可能性があります。

病院で処方された解熱剤をすべて飲みきったにも関わらず、まだ熱が下がらない場合は、再受診してください。

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