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2016-2017シーズンもインフルエンザの流行が予想されています。

そのため、流行期に入る前に予防接種を計画している人も多いことでしょう。

一般的に、インフルエンザのワクチン接種は、大人は1回、子供は2回とされていますが、実は大人も2回受けておいた方が良いのです。

 

予防接種を2回受けるとなると気になるのが、その間隔です。

ネットでは、2週間がいいだの、3週間がいいだの、4週間以上必要だなど、様々な意見が飛び交っていますが、根拠の薄いものが多く、結局どのくらいの間隔をおくのが最適なのか分かりません。

 

そこで、今回は、インフルエンザの予防接種を2回受ける際の最も最適な間隔について説明します。

 

2回接種する理由

インフルエンザの予防接種を受ける回数は、一般的には大人が1回、生後6ヶ月以上13歳未満の子供は2回受けます。

ここで、子供が2回受けるのは、大人に比べてインフルエンザに対する免疫が弱いからです。

そのため、2回接種による「免疫増幅効果」を利用しないと、十分な免疫を得られないのです。

免疫増幅効果とは、1回目のワクチン接種を受けて、抗体が上昇し、免疫効果が現れ始めた頃に、2回目を接種することで、より高い免疫を獲得することです。

 

では、免疫増幅効果について、以下のグラフを使って説明します。

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出典:http://www.cityclinic.jp/graph.html

 

上図は、横軸を時間、縦軸に免疫量(免疫力)をとった免疫量の推移グラフです。

まず、10月1日に1回目の予防接種を受けたとします。

すると、青色線で示したように、予防接種を受けてしばらく経つと、もともとゼロだった免疫量が3まで上昇し、その後緩やかに下降し、最終的に免疫量は消失しています。

 

ここで、10月20日の時点、つまり青色線で免疫量が1まで低下した時点で、2回目のワクチン接種を受けたとします。

このとき、免疫量1に対して、ワクチンによる免疫量が再度追加されるので、今度はピンク線のように、免疫量の最大値が4になるはずです。

 

ところが、実際には、黄色線のように、免疫量の最大値は10まで上昇し、1回目で得られた免疫量よりも、はるかに高い免疫力がつくのです。

この現象が免疫増幅効果(ブースト効果)と呼ばれています。

 

グラフより、1回だけのワクチン接種なら、青色線のように、せっかく免疫を獲得しても、わずか1ヶ月程度で消失してしまいます。

しかし、2回の接種により、黄色線のように高い免疫力をつけておけば、その後免疫量が下降したとしても、数ヶ月間は免疫力の高い状態を確保できるというわけです。

なお、ブースト効果に大人、子供の区別はなく、実際のところは大人も2回接種しておいた方がよいとされています。

 

ただし、病院によっては、大人は1回の接種で良いとしているところもあります。

これは、なぜでしょうか?

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大人が1回しか接種しない理由

大人の場合、過去に何度かインフルエンザウィルスに感染している可能性が高いので、ある程度の免疫を獲得しています。

そのため、その年の流行株のワクチンを1回接種しておけば、十分な予防効果を得ることができるとする意見もあります。

大人の場合、予防効果は1回の接種で約5ヶ月間持続するので、11月下旬頃にワクチン接種を受けておけば、インフルエンザが流行する12月から3月の間をカバーできます。

 

ここで、成人がインフルエンザの予防接種を受けた場合の予防効果は、以下の通りです。

最近の論文では、成人の場合、1回接種だと予防効果が64%、2回接種だと94%とされています。2回接種した方が予防効果は高まります。

出典:あいざわクリニック http://www.azm.or.jp/infull.html

 

やはり、インフルエンザの予防接種は、2回受けた方が予防効果は高くなります。

また、例年冬に流行するインフルエンザウィルスはA型であり、変異型が多く、年ごとに流行株が変化するので、2回接種の方が確実と言えます。

特に、受験生や気管支に持病のある方(喘息持ちの人)も、2回接種により免疫効果を高めておいた方がよいでしょう。

 

ちなみに、大人のワクチン接種が1回で良いと言われ始めたのは、1999年のインフルエンザ大流行によるワクチン不足が発端とされています。

ワクチンが不足したことで、少ないワクチンを分け合う必要があり、政府は大人のワクチン接種は1回で十分だと言ったのです。

これにより、大人のインフルエンザワクチン接種は1回という考えが浸透していきました。

 

では、次に2回接種を受ける際の間隔について説明します。

2回接種の最適な間隔

インフルエンザの予防接種を2回受ける場合、2回目のワクチン接種は4週間の間隔をおいて実施した方がよいとされています。

これは、4週間あけることで、免疫増幅効果を最大にできるためです。

4週間より長くあいても免疫増幅効果は得られますが、できるだけ最適なタイミングで2回目を接種した方がよいです。

 

ただし、インフルエンザ流行期に入る直前で、早急にウィルスに対して有効な免疫を獲得する必要がある場合は、13歳以上では1週間、13歳未満では2週の間隔で予防接種を行うことができます。

例えば、11月~12月に予防接種を受けられず、1月の受験直前で予防接種を受ける場合、1日でも早く免疫を得る必要があるため、2回目は1週間~2週間後に受けた方がよいでしょう。

まとめ

インフルエンザの予防接種は、2回受けることで、免疫増幅効果を得られ、1回接種よりも高い免疫を獲得できます。

予防効果は、1回接種だと64%ですが、2回接種だと94%まで上がります。

そのため、大人も子供もワクチンを2回接種しておくことが推奨されます。

 

2回接種する場合は、4週間の間隔をあけることで、免疫増幅効果を最大にすることができます。

ただし、流行期の直前で1日も早くウィルスに対する抵抗力をつける必要がある場合は、13歳以上では1週間、13歳未満では2週の間隔で予防接種を受けることができます。

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