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ジェイゾロフトは、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)に分類されるうつ病の薬です。

神経伝達物質・セロトニンの濃度を高めることで、脳神経の働きを活発化させ、うつ病、うつ状態、パニック障害の症状を緩和させます。

ジェイゾロフトは、SSRIの中でも、効果は比較的弱いのですが、副作用が少なく、離脱症状も現れにくいので、安全性の高い抗うつ剤として知られています。

 

今回は、ジェイゾロフトの副作用や効果などについてまとめておきます。

ジェイゾロフトの副作用

ジェイゾロフトには、以下のような副作用があります。

悪心、傾眠、頭痛、下痢、口渇など

 

ジェイゾロフトの添付文書によると、上記の副作用の発現率について、以下のように記載されています。

本剤が投与された総症例1478例中881例(59.6%)に2075件の副作用が発現した。

主な副作用は、悪心(18.9%)、傾眠(15.2%)、口内乾燥(9.3%)、頭痛(7.8%)、下痢(6.4%)、浮動性めまい(5.0%)等であった。

出典:http://database.japic.or.jp/pdf/newPINS/00063132.pdf#search=%27%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%82%A4%E3%82%BE%E3%83%AD%E3%83%95%E3%83%88+%E6%B7%BB%E4%BB%98%E6%96%87%E6%9B%B8%27

 

よって、副作用としては、悪心(吐き気)が最も起こりやすいのですが、傾眠、口渇、頭痛、下痢、めまいなどの発現率も非常に高いです。

 

ジェイゾロフトの重大な副作用

ジェイゾロフトには、次のような重大な副作用が起こることがあります。

セロトニン症候群、悪性症候群、けいれん、昏睡、肝機能障害、スティーブンス・ジョンソン症候群、中毒性表皮壊死融解症、アナフィラキシー様症状、QT延長、心室頻拍

 

ここで、聞き慣れない症状や疾患がある場合は、以下の記事をチェックしてみてください。

次の記事では、これらの副作用についてより詳しく説明しています。

薬の副作用まとめ

 

続いて、副作用が続く期間について解説します。

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ジェイゾロフトの副作用はいつまで続くのか?

ジェイゾロフトの副作用が継続する期間についてですが、インタビューフォームには、以下のように記載されています。

単回投与試験11)
健康成人男性に、本剤50、100 及び200mg/日注)を各群6 例に単回経口投与し、安全性及び薬物動態について検討した。
その結果、50mg、100mg で各2 例、200mg 注)で6 例全例において投与初期に副作用が認められたが、いずれも投与9 日以内に全て消失した。

反復投与試験12)
健康成人男性6 例に、本剤100mg を1 日1 回10 日間反復経口投与し、安全性及び薬物動態を検討した。
その結果、投与初期に6 例全例に副作用が認められたが、いずれも投与9
日以内に全て消失した。

出典:ジェイゾロフトのインタビューフォームより

 

よって、ジェイゾロフトの副作用は、9日以内に消失すると考えられます。

 

 

次に、ジェイゾロフトの働きや作用機序について解説します。

 

ジェイゾロフトの働き

セロトニンという脳内の神経伝達物質の濃度を高めることで、脳神経の働きを活発にし、抗うつ作用、抗不安作用、鎮静作用を発揮します。

さて、次はジェイゾロフトの効果について見ていきましょう。

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ジェイゾロフトの効果

ここでは、ジェイゾロフトの効果について解説します。

治療効果

ジェイゾロフトは、うつ病、うつ状態、パニック障害、PTSDに対して治療効果を発揮します。

まず、うつ病、うつ状態の改善率については、添付文書に以下のように記載されています。

うつ病・うつ状態に対する二重盲検比較試験及び一般臨床試験を総合した場合、本剤の改善率は55.7%(491/882例)であった。

出典:http://database.japic.or.jp/pdf/newPINS/00063132.pdf#search=%27%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%82%A4%E3%82%BE%E3%83%AD%E3%83%95%E3%83%88+%E6%B7%BB%E4%BB%98%E6%96%87%E6%9B%B8%27

 

うつ病・うつ状態に対する治療効果については、まずまずといったところでしょう。

 

続いて、パニック障害の改善率についても見てみます。

パニック障害に対する二重盲検比較試験及び一般臨床試験を総合した場合、本剤投与前のパニック発作の回数(平均)は5.2回/週(459例)であり、終了・中止時には1.5回/週(459例)まで減少し、改善率は72.7%(352/484例)であった。

出典:http://database.japic.or.jp/pdf/newPINS/00063132.pdf#search=%27%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%82%A4%E3%82%BE%E3%83%AD%E3%83%95%E3%83%88+%E6%B7%BB%E4%BB%98%E6%96%87%E6%9B%B8%27

 

パニック障害に対しては、改善率が比較的高く、ジェイゾロフトの鎮静作用がしっかりと発揮されていることが分かります。

 

効果の発現時間と持続時間

まず、薬の効き目が発現する時間については、薬の血中濃度が最大に達するまでの時間・最高薬物血中濃度到達時間Tmaxが目安となります。

そして、効き目の持続時間は、半減期t1/2(薬の血中濃度が半分になるまでの時間)が目安となります。

 

 

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出典:http://database.japic.or.jp/pdf/newPINS/00063132.pdf#search=%27%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%82%A4%E3%82%BE%E3%83%AD%E3%83%95%E3%83%88+%E6%B7%BB%E4%BB%98%E6%96%87%E6%9B%B8%27

 

上の表はジェイゾロフトの添付文書より引用(一部装飾)したものであり、最高薬物血中濃度到達時間Tmaxは、100mgの単回投与で平均6.7時間です。

そのため、薬を服用してから、約7時間後に効き目が現れると考えられます。

 

また、半減期t1/2は、100mgの単回投与で、平均24.1時間となります。

半減期が約24時間あるので、1日1回の服用で、薬の効果を持続させることができます。

 

次に、うつ病、うつ状態、パニック障害の症状に対する改善効果について説明します。

不安や不眠などの症状に対して、抗うつ剤による効果が現れるまでには、一般的に2週間程度かかると言われています。

薬を規則正しく服用することで、体の中に少しずつ成分が溜まっていき、投与開始からおおよそ5日程度で、体内の薬物濃度が安定します。

 

ジェイゾロフトの添付文書にも、以下のように記載されています。

反復投与
健康成人男性(6例)にセルトラリン100mgを1日1回10日間朝食後に反復経口投与した時の血漿中濃度は投与5日目には定常状態に達し
出典:http://database.japic.or.jp/pdf/newPINS/00063132.pdf#search=%27%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%82%A4%E3%82%BE%E3%83%AD%E3%83%95%E3%83%88+%E6%B7%BB%E4%BB%98%E6%96%87%E6%9B%B8%27

 

通常は、ジェイゾロフトによる抗うつ、抗不安、鎮静効果を実感できるのは、定常状態に達した後となります。

ただし、薬の効果発現については個人差も大きいので、あくまでも目安程度にとどめておいてください。

 

使用上の注意

ジェイゾロフトを使用する際の注意点についてまとめておきます。

使用してはいけない人

以下に該当する人は、ジェイゾロフトを使用できません。

  • ジェイゾロフトでアレルギー反応を起こしたことがある人
  • モノアミン酸化酵素阻害剤を使用中の人
  • ピモジドを服用している人

 

使用に注意が必要な人

以下に該当する人は、ジェイゾロフトの使用に際して注意が必要です。

  • 肝機能障害のある人
  • てんかん等のけいれん性疾患またはその既往歴のある人
  • 出血の危険性を高める薬剤を併用している人
  • 躁うつ病の人
  • 脳の器質的障害または統合失調症の素因のある人
  • 自殺念慮や自殺企図のある人またはその既往症のある人
  • 緑内障またはその既往歴のある人
  • QT延長またはその既往歴のある人
  • QT延長を起こすことが知られている薬を服用している人
  • 明らかな徐脈や低カリウム血症などのある人
  • 高齢者
  • 小児

 

服用方法

1日25~100mgを1回服用します。

 

併用してはいけない薬

ジェイゾロフトは、以下の薬と併用してはいけません。

  • モノアミン酸化酵素阻害剤(セレギリン塩酸塩):
    両剤の作用が強まることがある
  • ピモジド:
    QT延長、心室性不整脈などの心血管系の副作用が現れることがある

 

 

その他の注意点

うつ症状を呈する場合、自殺企図のおそれがあるので、投与初期ならびに投与量を変更する際には、家族も十分注意し、医師などと連絡を密にするようにしてください。

眠気、めまい等が現れることがあるので、車の運転や危険を伴う作業には気をつけるください。

 

次に、ジェイゾロフトの離脱症状について説明します。

 

ジェイゾロフトの離脱症状

ジェイゾロフトの服用を急に中止したり、服薬量を減らしたりすると、以下のような離脱症状が現れることがあります。

不安、焦燥、興奮、めまい、頭痛、しびれ、ふらつき、耳鳴り、発汗、吐き気、震え、ソワソワ感など

 

離脱症状が生じる理由について、詳細な機序は解明されていませんが、次のように考えられています。

抗うつ剤をある程度の期間服用していると、我々の体は薬の成分が入ってくるものとして、体の機能を調整するようになります。

そのため、突然薬が入って来なくなったり、薬の量が減ると、体の調整の機能に異常が起こり、様々な不調が現れるのです。

 

なお、離脱症状の起こりやすさは、以下の要因が関係していると言われています。

  • 半減期が短い
  • 薬の効果が強い
  • 服用量が多い
  • 服用期間が長い
    etc

 

ジェイゾロフトは、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)の中でも、半減期が長く、薬の成分が長く体に留まり、徐々に時間をかけて体から抜けていくので、離脱症状は起こりにくいとされています。

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出典:http://mentalsupli.com/medication/medication-depression/escitalopram/esc-withdraw/

 

一方で、半減期の短いルボックス、デプロメール、パキシルなどは、離脱症状が現れやすいとされています。

 

ジェイゾロフトは、自己判断で服用を急に中止したり、減量すると離脱症状が現れることがあるので、決められた用法、用量を厳守しましょう。

 

ジェイゾロフトの薬価

ジェイゾロフトの薬価は以下の通りです。

<ジェイゾロフト>

25mg 1錠 93.5円

50mg 1錠 161.9円

100mg 1錠 282.7円

 

なお、ジェイゾロフトのジェネリック医薬品には、セルトラリンという薬があります。

こちらは、複数の製薬メーカーが同じ名前の商品を販売しており、薬価は以下の通りです。

<セルトラリン>

25mg 1錠 42.1円

50mg 1錠 73.1円

100mg 1錠 127円

 

まとめ

ジェイゾロフトは、パキシルやレクサプロと同じく選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)に属する抗うつ剤です。

セロトニンの濃度を高めることで、抗うつ、抗不安、鎮静などの作用を発揮します。

ジェイゾロフトは、効果はまずまずですが、副作用が少ないメリットがあります。

 

副作用としては、悪心(吐き気)、傾眠、口渇、頭痛、下痢、めまいなどが現れますが、添付文書によるといずれも9日以内に消失するとされています。

ジェイゾロフトは、服用を急に中止したり、減量すると離脱症状が現れることがあるので、決められた用法、用量を守りましょう。

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