片目が見えにくくなったり、ぼやけたり、かすんで見えるなどの症状にお悩みではありませんか。

目を酷使したり、疲労やストレスなどが溜まっていると、一時的に目がかすんで見えることがあります。

このような場合は、十分な睡眠、栄養バランスのよい食事、適度な運動など規則正しい生活に戻すことで、症状は改善します。

 

しかし、いつも目がぼやけて見えたり、症状が徐々に悪化するなどした場合は、重篤な目の疾患も疑われます。

今回は、片目だけがぼやける原因や治し方について解説します。

片目がぼやける原因

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片目がぼやけたり、かすんで見えるのは、その症状の現れ方によって原因が異なります。

そこで、片目が見えにくくなった時期、見えにくくなる頻度、見え方などによって、7つのケースに分類しました。

  1. ときどき目がかすむことがある
  2. いつも目がぼやけて見える
  3. 徐々に目がかすむようになった
  4. 一過性のもので、数分間見えなくなり、また見えるようになる
  5. ものが歪んで見える
  6. 夜になると見えにくくなる
  7. 二重に見える

では、各ケースについて順番に説明します。

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ときどき目がかすむことがある

ときどき目のかすみが起こるのは、以下のような原因が考えられます。

  • 自律神経失調症
  • 眼精疲労
  • ドライアイ
  • VDT症候群

 

自律神経失調症

ストレスなどが原因で、心臓や内蔵をコントロールしている自律神経に異常が起こると、目のかすみ、乾き、まぶたの痙攣など目にも異常が現れます。

また、自律神経の支配下にある器官にも、以下のような様々な症状が起こります。

めまい、頭痛、胸痛、動悸、息切れ、あくび、せき、便秘、下痢、嘔吐、筋肉痛、肩こり、腰痛、発汗、冷え、ほてり、のぼせ、etc

自立神経失調症を治すには、規則正しい生活に戻し、ストレスを解消させます。

薬物療法では、自律神経調整剤、抗不安薬、抗うつ剤などが使われることもあります。

 

眼精疲労

眼精疲労は、目を長時間使うことで起こる疲労のことです。

遠視、乱視、斜視などの屈折異常があって目が疲れる場合や、老眼などの調節異常がある場合に起こります。

また、結膜炎、角膜炎、緑内障などの目そのものの病気が原因でも発症します。

また、目の疲れは自立神経失調症や代謝障害などがあっても生じますし、体調そのものが悪いときにも見られます。

 

普通の人は、それほどでもないのに、すぐ目が疲れたり、痛くなったり、かすんだり、充血したり、涙が出てくるなどの症状が現れます。

さらに悪化すると、頭痛、肩こり、吐き気も起こります。

 

眼精疲労では、屈折異常や老眼が原因であれば、メガネやコンタクトレンズを使って、矯正します。

予防には、目の使いすぎに気をつけたり、適度に休憩を入れたり、遠くを見て目を休めたりすることが大切です。

 

ドライアイ

ドライアイは、涙の分泌が少なくなって、角膜と結膜の表面に小さな傷ができる病気です。

目が乾いてゴロゴロしたり、まぶしかったり、ものがよく見えない、かすんで見えるなどの症状が現れます。

有効な治療法はとくになく、目の表面が乾燥しないように、涙の代わりに人工涙液を点眼します。

 

VDT症候群

パソコンなどVDT(画面表示装置)を長時間使うことで、眼精疲労、ドライアイ、肩こり、頭痛、腰痛、めまいなどの症状が現れることがあります。

パソコンやスマホを使っているときは、近くのものを凝視している状態なので、1時間に1回くらいの頻度で遠くを見て、遠近の視力のバランスをとり、目に疲れを溜めないことが大切です。

 

いつも目がぼやけて見える

目のかすみが急に起きた場合や常にものがぼやけて見える場合は、以下のような病気の可能性があります。

  • 視神経疾患
  • 眼底出血
  • 網膜剥離
  • ブドウ膜炎

 

視神経疾患

視神経の病気にかかっていると、目がぼやけたり、かすむなどの視力障害が起こります。

視神経の疾患には、以下のようなものがあります。

  • 視神経炎
  • 虚血性視神経症
  • 視神経萎縮

特に、虚血性視神経症では、片方の目の視力が急激に低下します。

原因は、眼球に近い血管の血行が悪くなり、視神経に必要な養分を遅れなくなることです。

中高年の人で、血流が悪くなる病気を持っていると、発症しやすくなります。

 

なお、この病気によって低下した視力は回復しません。

治療には、副腎皮質ホルモン剤や血管拡張剤などの薬を使用します。

 

眼底出血

血管が集まる眼底から出血する病気です。

 

 

出血の原因は、高血圧、糖尿病、白血病など様々であり、出血の状態から病気の種類を特定できる場合が多いです。

原因となる病気の治療を行ない、同時に薬物などで目の治療もします。

 

網膜剥離

網膜剥離は、文字通り、眼底にある網膜が剥がれて浮いてしまう病気です。

 

 

網膜に穴があき、そこから硝子体が入り込み剥がれるものを裂孔原性網膜剥離といい、手術が必要となります。

その他の眼疾患が原因で剥がれるものを続発性網膜剥離といい、原因疾患の治療を行ないます。

単に網膜剥離というときは、裂孔原性網膜剥離を意味します。

 

網膜剥離では、光や色を感じることができなくなり、ものがゆがんで見えたりするなど視力障害を起こします。

また、初期には視界にチリや蚊のようなものが飛んでいるように見える飛蚊症が起きたり、目を閉じても光が見えるなどの減少が起こります。

 

網膜剥離は、以前は不治の病として失明を覚悟しなければなりませんでしたが、現在は早期発見による治療で治るようになってきました。

主な治療法としては、初期であればレーザー光線を患部に照射して網膜を固定する「光凝固」が有効とされています。

 

ブドウ膜炎

眼球の虹彩、毛様体、脈絡膜を合わせたぶどう膜と呼ばれる部分に炎症が起こる病気です。

 

 

結核、梅毒、トキソプラズマ、ウィルスなどによる感染症、アレルギー、外傷、薬物中毒、膠原病、サルコイドーシス、糖尿病、痛風、原田病、ベーチェット病などが原因です。

日本では、ベーチェット病による目の症状として、、ブドウ膜炎が現れることが多いと言われています。

ブドウ膜炎の症状が重症化すると、緑内障や白内障に進行することがあります。

 

この病気では、目がまぶしかったり、かすんだりして痛みを伴います。

また、白目が充血します。

 

治療には、副腎皮質ホルモン剤などが使った薬物療法が行われます。

 

徐々に目がかすむようになった

徐々に目のかすみが現れるようになった方は、次のような病気が疑われます。

  • 白内障
  • 緑内障
  • 脳腫瘍

 

白内障

白内障は、水晶体が白く濁ってくる病気です。

濁る原因については解明されておらず、濁ったものを元に戻すこともできません。

白内障は、先天的なもの、老化で起こるもの、ブドウ膜炎などの目の病気で起こるもの、外傷によるもの、糖尿病などの疾患で起こるものなど、原因は様々です。

 

この病気では、少し目がかすんだり、視野にチラチラするものが見えたりしてから、目に霧がかかったようになり、視力がひどく落ちてしまいます。

 

症状が軽い場合は、病気の進行を遅らせるための薬物療法を行ないます。

生活に支障がでるほど視力が落ちてきたら、手術をします。

手術は、主に眼内レンズ(人口水晶体)を移植します。

 

緑内障

眼球の内圧が異常に高くなり、視神経が障害を起こし、視力が低下してしまう病気です。

 

 

眼球の毛様体では、常に房水(ぼうすい)と呼ばれる液体が作られ、角膜と虹彩の間にある隅角と呼ばれるごく小さな穴から眼球の外へと出ていきます。

房水が作られる量と出ていく量のバランスが取れている限りは、眼球内の圧力は一定に保たれていて、眼球の形も保たれます。

しかし、隅角に支障があって、房水が出るのが阻害されたときは、房水が出口を失って眼圧が高くなってしまうのです。

 

緑内障の原因としては、このように隅角の異常が起こるだけでなく、眼球の先天的な発達異常や、目に異常がないまま眼圧が高くなる場合があり、眼圧は高くないのに、目の機能が低下するものもあります。

 

緑内障になると、瞳孔が開いて灰色っぽく見えるために、青そこひとも呼ばれています。

眼圧の上昇が急激な場合は、数日で失明することもあります。

主に40歳以上の人に起こる病気です。

 

緑内障では、視神経が弱まっていくに従って、視野が狭くなり、視力も落ちていきます。

さらに、眼圧が急激に上昇すると、目が痛み、頭痛や吐き気が起こることもあります。

 

完全に治すことはできませんが、点眼薬や内服薬を使ったり、手術をして、房水の産生を抑制したり、房水の出口を確保することで治療します。

 

脳腫瘍

脳腫瘍は、頭蓋の中に原因不明の腫瘍が発生する病気です。

この病気では、目がかすむなどの視力障害も現れます。

代表的な症状は、頭痛、嘔吐、けいれん、運動麻痺、言語障害(舌のもつれ)、視力障害、聴力障害、平衡感覚障害、顔の麻痺などがあります。

 

一過性のもので、数分間見えなくなり、また見えるようになる

一時的に数分間だけ目が見えにくくなり、しばらくしてまた見えるようになるという症状が現れた場合、一過性黒内障の可能性があります。

一過性黒内障は、片方の目の視力が急に低下し、その症状が数分ほど続いた後、正常に戻るという病気です。

これは、頸動脈などの太い動脈に血栓ができ、その一部が剥がれて血流にのり、目に血液を供給する血管まで流れていき、そこで詰まることで起こります。

 

そして、目の周囲の血管に詰まった血栓は、時間が経つと、溶けて消失したり、砕けて流れ去るなどして、再び血流が回復することで、また目が見えるようになります。

片目が急に見えなくなるので、網膜剥離など目の疾患を疑う人が多いのですが、実際には糖尿病、高脂血症などの生活習慣病による、動脈硬化が起因しています。

 

この病気では、抗血小板剤、抗凝固剤などの内服薬による治療が行われます。

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ものが歪んで見える

ものが歪んで見えるのは、以下の疾患が疑われます。

  • 黄斑変性症
  • 中心性網脈絡膜症

 

黄斑変性症(おうはんへんせいしょう)

網膜の中央部には、黄斑部があり、この部分にある視細胞の機能が低下する病気です。

原因は、先天性のものと老化によるものに分かれます。

老化によるものは、加齢黄斑変性症と呼ばれており、黄斑部の網膜の下の脈絡膜から血管が出て生きて、ときに出血します。

 

 

視力が低下して、ものがゆがんで見えたり、視野の中心部が見えにくくなります。

さらに、進行すると、視野の中心が全く見えなくなります。

この病気では、薬物療法も行われますが、あまり効果は期待できません。

脈絡膜から出た血管をレーザー光線で破壊する方法が有効なこともあります。

 

中心性網脈絡膜症

網膜の中心にあり、ものを見るのに大事な役割を果たすのが黄斑部ですが、この黄斑部が腫れることで起こる病気です。

網膜に浮腫が起きることが原因ですが、まだ詳細は解明されていません。

とくに、中高年の男性の片方の目によく起こります。

 

片方の目の視力が低下し、その目でものを見ると、ものがぼやけたり、歪んだりします。

治療には黄斑部の腫れを除く薬物を使用します。

長い場合は、完治までに1年以上がかかります。

 

また、腫れがひどい場合や再発を繰り返す場合は、レーザー光線による光凝固治療を行ないます。

夜になると見えにくくなる

夜になると、ものが見えにくくなるのは、網膜色素変性症の可能性があります。

この病気は、網膜の視細胞がしだいに変性するものです。

原因は、主に遺伝によると考えられています。

 

思春期くらいから自覚することが多いとされています。

初期は、暗いところでものが見えにくくなります。

進行すると、視野が狭くなって、視力も低下してきます。

ひどくなると、失明することもあります。

決め手になる治療方法はありません。

二重に見える

ものが二重に見える場合は、次の3つの疾患が疑われます。

  • 乱視
  • 眼筋麻痺
  • 糖尿病

 

乱視

乱視は、目に入ってきた光が眼内で1点に結像しない状態です。

乱視には、生まれつき角膜のカーブの仕方が乱れていることで起こる正乱視と、病気や外傷で角膜表面が凹凸になって起こる不正乱視があります。

軽いときは、自覚症状はありませんが、乱視を自覚するくらいになると、遠くのものも近くのものも見えにくくなります。

また、1つの目で見ると、ものが二重に見えるようになります。

 

症状が軽いときは、とくに治療の必要はありません。

正乱視は、メガネで矯正し、軽い不正乱視はコンタクトレンズで矯正します。

眼筋麻痺

眼筋麻痺は、目を動かす筋肉、あるいは神経が麻痺して、眼球がすんなりと動かせなくなる病気です。

原因としては、生まれつきの場合と、交通事故などのけがや腫瘍、炎症、糖尿病などの病気によるもの、眼疾患、脳や神経など目に直接関わる部位の病気があります。

この病気では、眼球がよく動かなくなるだけでなく、目の位置がずれて、斜視の状態になります。

最初は、歩くとめまいがすることがあり、だんだんものが二重に見えてきます。

 

眼筋麻痺では、原因となる病気がある場合は、その治療を行ないます。

神経や筋肉の炎症の場合や重症筋無力症のときは、薬物療法をします。

原因や症状によっては、手術を行って、二重に見えないように治療します。

糖尿病

糖尿病が進行すると、ものが歪んで見えたり、ぼやけて見えたり、二重に見えることがあります。

 

まとめ

目のかすみが一時的ではなく、症状が続く場合は、重大な目の疾患の可能性もあるので、眼科にかかってください。

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