この記事では、2017年の風邪の症状や、その経過について説明します。

風邪の症状は、初期と治りかけでは異なり、症状には現れる順番があります。

症状の起こる順番や表す意味を知れば、自分の風邪が治りかけているのか、それともまだ体の免疫がウィルスと戦っている最中なのか、おおよそ判断することができます。

 

では、風邪の症状や経過についてチェックしていきましょう。

風邪の症状とその経過

まずは、風邪の症状が現れる順番について、以下のように経過を追って説明します。

  • 初期症状
  • 主な症状
  • 治りかけの症状
  • 悪化した場合の症状

では、各段階の症状について見ていきましょう。

 

初期症状

風邪の初期には、次のような症状が現れます。

  • 体のだるさ
  • 寒気
  • 喉や鼻の乾燥感、不快感

 

風邪は、主にウィルスが口や鼻から侵入し、上気道の粘膜に吸着、侵入することで起こります。

そのため、まずは喉や鼻の乾燥感や不快感など呼吸器の症状から始まります。

たいていは、これらの症状が1~2日続きます。

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主な症状

風邪の主な症状は、こちらです。

  • くしゃみ、鼻水、鼻づまり
  • 咳、痰、喉の痛み
  • 声がれ
  • 食欲不振
  • 頭痛
  • 寒気、悪寒
  • 発熱(37~38℃くらい)
  • 関節痛
  • 腹痛、下痢

 

くしゃみ・鼻水・鼻づまり、咳・痰・喉の痛み

風邪のウィルスが体内に侵入し、増殖を始めると、免疫が活発になり、その働きにより組織に炎症が起こります。

鼻の粘膜で炎症が起こると、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの症状が現れます。

咽頭や喉頭の炎症では、咳、痰、喉の痛みなどが起こります。

 

声がれ

風邪により声帯に炎症が生じると、声がれが起こることがあります。

 

食欲不振

風邪のときに食欲不振になる理由は、まだ解明されていませんが、食事によるエネルギー消費を減らして、その分をウィルスとの戦いに充てるためなどと言われています。

 

頭痛

風邪のときは、ウィルスや細菌の増殖に対抗するため、体は免疫細胞である白血球を増やして、活性化させようとします。

そのために、血液の循環を促そうとして、血管が拡張します。

脳の血管が膨張すると、周りの神経を刺激するため、ズキズキとした頭痛が起こると考えられています。

 

寒気、悪寒、発熱

体内でウィルスが増殖すると、体はウィルスを攻撃して排除するために、体温を上げようとします。

36℃台はウィルスが一番増殖しやすい体温であり、37℃以上になると今度は免疫細胞が活性化します。

 

そして、体温を上げるために、脳内では「体温が温かい」という認識が抑制され、寒いという認識が強まります。

すると、通常脇下で36.5℃に設定されている体内温度のセットポイントが上昇し、体温が上がり始めます。

そのため、発熱の初期段階には寒気や悪寒を感じます。

悪寒は、寒気の強い状態であり、体の震えを伴うことがあります。

 

関節痛

体内に病原菌が侵入すると、免疫細胞はインターロイキンなどのサイトカインを産生し、プロスタグランジンという生理活性物質を発生させます。

サイトカインは、炎症の持続や痛みの増強などに関与するタンパク質です。

そして、プロスタグランジンは、脳の体温調節中枢に働きかけて体温を上昇させたり、血管を拡張させて血液の流れをよくしたり、痛みを増強させる作用があります。

風邪やインフルエンザのときの関節痛は、このプロスタグランジンが原因と考えられています。

 

腹痛、下痢

ノロウィルス、ロタウィルス、アデノウィルスなどは、感染性胃腸炎(胃腸風邪)を引き起こすウィルスとしてよく知られています。

免疫力が落ちているときに、これらのウィルスに感染すると、ウィルスが腸内で増殖して、粘膜に炎症が起こり、下痢が生じます。

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治りかけの症状

風邪が治りかけてきたときには、熱が下がり始めます。

解熱剤などを使って無理矢理下げたのではなく、自然に熱が下がったのであれば、風邪の症状のピークは過ぎたと判断できます。

ただし、熱が下がっても、壊れた気道の組織が回復するまでの期間は、咳や痰などの症状が少し残ります。

 

なお、風邪の治りかけのときに、黄色い鼻水が出るという情報がありますが、これは間違いです。

鼻水はウィルスなどの異物を体外へ排出させようとする防御反応です。

風邪のときの鼻水は、最初は無色透明でサラサラとした、いわゆる水っぱなと呼ばれる鼻水が出ます。

 

しかし、数日経つと、次第に黄色っぽい、粘り気のある鼻水に変わります。

このときの鼻水は、ウィルスやウィルスと戦って討ち死にした白血球の死骸が含まれており、今まさに体がウィルスを攻撃して排除しようとしています。

つまり、黄色っぽい粘性のある鼻水は、治りかけではありません。

むしろ、ウィルスの戦いで体力を消耗するので、十分な休息が必要というサインなのです。

 

ここで、鼻水には、ウィルスや細菌などが混ざっているので、すすらずに、鼻をかんで外に排出した方がよいです。

ただし、鼻を強くかんだり、両方の鼻を一度にかむと、鼻水が逆流し、鼻と耳をつなぐ耳管を通って、耳の奥に流れ込んでしまうことがあります。

そして、中耳にウィルスや細菌が達すると、中耳炎の原因となります。

そのため、半をかむときは、片方ずつ、ゆっくりとかみましょう。

 

さて、風邪は通常は遅くとも1週間ほどで治ります。

しかし、免疫力が低下していたり、治りかけで無理をすると、次項で説明するように、こじらせたり、症状が長引くことがあります。

そのため、治りかけてきたときは以下の点に注意してください。

  • 外出を控える
  • 長風呂しない
  • 胃腸に負担のかかる食べ物を控える
  • 夜更かししない

 

 

外出を控える

治りかけのときは、ウィルスとの長い戦いによって、体の抵抗力や免疫力は下がっています。

このとき、人混みに出ると、新たなウィルスに感染して、再度風邪をひいてしまう恐れがあります。

外出する際には、マスクを着用したり、手洗い・うがいを行ないましょう。

 

長風呂しない

長風呂は体力を消耗させるため、せっかく治りかけていた風邪がぶり返す可能性があります。

 

胃腸に負担のかかる食べ物を控える

風邪で胃腸の機能が低下しているので、油ものなどは控えて、消化の良いものを食べましょう。

腸の免疫機能は強力で、体内の免疫細胞の半分以上が集まっています。

そのため、腸内環境が悪かったり、腸の調子がよくないと、免疫力が低下してしまいます。

治りかけのときは、なるべく胃腸に負担をかけないようにしましょう。

 

夜更かししない

 

睡眠時間が短くなったり、睡眠の質が悪化すると、免疫力は低下してしまいます。

反対に、質の高い、適度な時間の睡眠は、自律神経のバランスを整え、免疫力を高めます「。

また、睡眠にりょい血行がよくなり、免疫細胞が活性化し、腸の働きもよくなります。

 

悪化した場合の症状

前述の通り、風邪は長くとも1週間ほどで治ります。

 

しかし、風邪をこじらせると、微熱が続いたり、咳が止まらないなど、症状が長引いたり、合併症を起こすことがあります。

風邪が長引くときに現れる症状や、風邪のときに起こりやすい合併症については、以下の記事で説明しています。

風邪が長引く原因や長引くときに現れる症状、治し方を解説

 

 

さて、ここまで風邪の症状について説明しましたが、症状は誰もが同じように現れるのではなく、その人の体調や体力などによって異なる点に注意してください。

なお、風邪とよく似た症状の現れる感染症としては、インフルエンザが有名です。

次は、風邪とインフルエンザの違いについて説明します。

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風邪とインフルエンザとの違い

風邪とインフルエンザの違いを一言で説明するなら、病原体となるウィルスが違うことです。

風邪は、ライノウィルス、アデノウィルス、コロナウィルスなどのウィルスや、インフルエンザ菌およびマイコプラズマなどの細菌が病原体となります。

そして、これらの病原体が鼻、口、喉などに炎症を起こす病気を風邪(普通感冒)と総称しています。

一方で、インフルエンザは、文字通りインフルエンザウィルスが病原体です。

 

風邪とインフルエンザは病原体の種類は異なりますが、感染経路は同じです。

感染者のくしゃみや咳などで空気中に飛散したウィルスを吸入する飛沫感染や、付着した家具・器具などに触れた手を介して感染する間接的な接触感染が多いです。

 

風邪とインフルエンザに関する、その他の違いについては、以下の表にまとめておきます。

 

インフルエンザ 風邪
初期症状 発熱、悪寒、頭痛 鼻咽頭の乾燥感、くしゃみ
主な症状 倦怠感、発熱、関節痛
筋肉痛
鼻水、鼻づまり、発熱
悪寒 強い 弱い
発熱 38~40℃ ないまたは微熱
※まれに38℃以上になる
全身の痛み 強い 弱い
鼻水、
鼻づまり
後期に著しい 初期から著しい
咽頭 充血 やや充血
進行 急激 ゆるやか
経過 短い 短い
こじらせて長引くことも
病原 インフルエンザウィルス
A型、B型、C型型
ライノウィルス
アデノウィルス
コロナウィルス
インフルエンザ菌
マイコプラズマ
予防法 ワクチン接種 生活習慣の改善

 

風邪は、くしゃみ、喉の痛み、鼻水、鼻づまりなど上気道の症状が特徴的です。

一方で、インフルエンザは、38℃以上の高熱や、関節痛・筋肉痛・全身倦怠感などの全身症状が強く現れるのが特徴です。

 

感染後、2~5日の潜伏期間を経て発症し、最初に高熱や全身倦怠感などが現れ、遅れて咳、喉の痛み、鼻水などの呼吸器症状が現れます。

通常は、7~10日ほどで症状が治まります。

 

ちなみに、2017年も昨年同様にインフルエンザが大流行しています。

例年冬の時期には、A型インフルエンザが猛威を振るいますが、A型が収束し始めた頃に、B型が流行し始めます。

そのため、最悪はA型にかかった後、B型にかかることがあるので、人混みに出かける際にはマスクの着用をおすすめします。

 

まとめ

風邪は、ウィルスなどが上気道の粘膜に吸着し、体内に侵入することで起こります。

喉や鼻の乾燥感や不快感など呼吸器の症状から始まり、咳、痰、喉の痛み、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどが現れます。

そして、寒気や悪寒を感じた後、たいていは37~38℃の発熱が起こります。

 

発熱により免疫細胞は活性化し、病原菌を攻撃して弱体化させます。

その後、風邪の原因となった病原菌が排除されると、自然に熱が下がり、快方へと向かいます。

しかし、治りかけのタイミングで無理をすると、風邪の症状がぶり返したり、症状が長引いたり、合併症を起こすことがあります。

解熱しても、ウィルスとの戦いで、免疫力や抵抗力は低下しているので、しばらくは安静にしておいた方がよいです。

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