黄砂は、東アジア内陸部の砂漠または乾燥地帯の砂塵が、強い風で大気中に巻き上げられて、偏西風にのって日本へと飛来する現象をさします。

黄砂は、発生源に近い西日本や日本海側で多いのですが、太平洋側や関東、北海道でも降ります。

また、近年では黄砂の量が増えており、被害も大きくなっています。

 

今回は、2017年の黄砂の時期やピークについてまとめておきます。

黄砂の時期とピーク

黄砂は、1年中飛散していますが、主に2月から5月に飛来量が多くなり、ピークは4月頃です。

以下の表は、黄砂観測のべ日数の平年値※を示したもので、気象庁が公表しているデータです。

 

 

出典:http://www.data.jma.go.jp/gmd/env/kosahp/kosa_table_0.html

 

※平年値:ある一定の年月における観測値の平均値のこと。

 

上の表から、黄砂の観測日は2月から増え始め、4月にピークをつけて、5月から減少に転じていることがわかります。

 

黄砂の飛来量は、発生源での強風の程度、地表面の状態(植生、積雪の有無、土壌の水分量、土壌の粒径など)、上空の風の状態などにより、大きく影響を受けます。

冬は、砂漠や乾燥地帯も場所によっては雪に覆われていたり、土壌が凍結しているため、砂埃は舞い上がりにくいです。

しかし、春になると雪や氷が溶け、日中に暖まった空気が上昇することで起こる上昇気流により、上空へと舞い上がります。

そして、偏西風にのって東寄りに流されて、日本へと飛来します。

 

次に、近年の黄砂の飛散時期について確認しておきましょう。

 

出典:http://www.data.jma.go.jp/gmd/env/kosahp/kosa_table_0.html

 

上の表は、2001年から2016年における、黄砂観測のべ日数の年間推移を表したものです。

例えば、2016年は、4月と5月に黄砂が多く観測されています。

一方で、2015年は2月から6月まで黄砂の多い状態が続いており、2016年よりも黄砂が飛来した期間が長かったことが分かります。

 

次に、黄砂が観測された地点ついても確認しておきましょう。

出典:http://www.data.jma.go.jp/gmd/env/kosahp/kosa_table_2016.html

 

上の表から、黄砂は、室蘭(北海道)や青森、秋田、盛岡など東北地方でも観測されており、今年も全国的に影響が出ると予想されます。

 

 

では、2017年の黄砂の観測状況についてチェックしておきましょう。

 

2017年の黄砂の飛散状況

以下は、黄砂観測のべ日数の速報値です。

 

出典:http://www.data.jma.go.jp/gmd/env/kosahp/kosa_table_0.html

 

よって、2017年4月時点では、黄砂は観測されていません。

 

次に、黄砂による具体的な被害について解説します。

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黄砂による被害

黄砂が飛散すると、たとえば以下のような影響を受けます。

  1. 視界が悪くなる
  2. 日照が悪くなる
  3. 洗濯物や車など屋外にあるものが汚れる
  4. 健康被害が懸念される

 

視界が悪くなる

黄砂が降ると、空気にもやがかかったように霞んで、視界が悪くなります。

程度によっては、交通に影響が出ることもあります。

 

日照が悪くなる

また、ビニールハウスに積もることで、日照時間が短くなり、野菜や果物などの成育に悪影響を及ぼします。

もちろん、田んぼや畑の農作物も砂で覆われてしまいます。

 

洗濯物や車など屋外にあるものが汚れる

砂で汚れるだけでなく、車のフロントガラスに積もると、ガラスやゴムワイパーが傷がつくこともあります。

 

健康被害が懸念される

黄砂にさらされると、目の充血、眼精疲労、喉の腫れ・痛み、鼻水、鼻血、咳、皮膚のかゆみなどの症状が現れることがあります。

さらに、黄砂はアレルギー性鼻炎、気管支喘息、アトピー、アレルギー性結膜炎、肺炎、気管支炎などの症状を悪化させるとされています。

 

黄砂の中には、細菌、PM2.5、化学物質なども含まれています。

PM2.5の粒子は、肺の奥まで達し、肺組織を傷つけ、そこから血液の中に侵入して、全身を巡り、臓器などにも悪影響を及ぼすとされています。

 

続いて、黄砂の対策について説明します。

 

黄砂の対策

黄砂の対策としては、次のような項目が考えられます。

  • マスクやメガネの着用
  • 窓を開けない
  • 空気清浄機の利用
  • 洗濯物を屋外に干さない
  • 不要な外出は避ける
  • 家に入る前に服についた黄砂を払い落とす
  • 帰宅時は手洗い、うがいを励行する

 

黄砂は、飛散するときにPM2.5をくっつけて一緒に運んできます。

花粉、黄砂、PM2.5の大きさは次の通りです。

花粉(約30μm)>黄砂(約3~4μm)>PM2.5(約2.5μm)

そのため、マスクはPM2.5対策用のものを購入しましょう。

 

黄砂による被害を最小限にとどめるには、黄砂を室内に持ち込まないようにすることです。

帰宅時には、家に入る前にクリーナーやブラシなどで衣服に付着した黄砂を払い落としましょう。

 

まとめ

黄砂は、2月から5月に飛来量が多くなり、4月にピークを迎えることが多いです。

黄砂にさらされると、目の充血、喉の腫れ・痛み、鼻水、咳、皮膚のかゆみなどの症状が現れることがあります。

特に、アレルギー性鼻炎、喘息、アトピーなどを患っている人は、症状を悪化させる恐れがあります。

 

冬から春にかけては、花粉の飛散量も多くなるので、外出時にはマスクやメガネを着用したり、洗濯物を外に干さないなどの対策が必要です。

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