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ルネスタ(成分:エスゾピクロン)は、非ベンゾジアゼピン系というタイプの睡眠導入剤であり、2012年に販売が開始された比較的新しい薬です。

非ベンゾジアゼピン系は、従来のベンゾジアゼピン系の睡眠薬よりも副作用が少なく、依存性も低いことから安全性が高いと言われています。

また、即効性が高いので入眠障害の改善に効果があり、薬の効き目の持続時間が長いので、中途覚醒を防ぐことも期待できます。

 

今回は、ルネスタの副作用、働き、効果、使用上の注意点、薬価などについて解説します。

ルネスタの副作用

ルネスタには、以下のような副作用があります。

傾眠、頭痛、浮動性めまい、不安、注意力障害、異常な夢、うつ病、神経過敏、記憶障害、錯覚感、思考異常、感情不安定、錯乱状態、発疹、かゆみ、味覚異常、口渇、口腔不快感、下痢、便秘、悪心、消化不良、倦怠感、筋肉痛、末梢性浮腫など

 

ルネスタの添付文書によると、上記の副作用の発現率について、以下のように記載されています。

承認時までに国内並行群間比較試験でエスゾピクロンとして 1 mg、 2 mg又は 3 mgを投与された不眠症患者325例中、副作用が報告されたのは156例(48.0%)であり、主な副作用は、味覚異常(36.3%)、傾眠(3.7%)であった。

出典:http://www.eisai.jp/medical/products/di/PI/PDF/LUN_T_PI.pdf#search=%27%E3%83%AB%E3%83%8D%E3%82%B9%E3%82%BF+%E6%B7%BB%E4%BB%98%E6%96%87%E6%9B%B8%27

 

副作用では、味覚異常の発現率が36.3%と非常に高く、傾眠も3.7%と高いです。

 

ルネスタの重大な副作用

ルネスタには、次のような重大な副作用が起こることがあります。

ショック、アナフィラキシー様症状、依存性、呼吸抑制、肝機能障害、精神症状、意識障害、一過性前向性健忘、もうろう状態

 

ここで、聞き慣れない症状や疾患がある場合は、以下の記事をチェックしてみてください。

次の記事では、これらの副作用についてより詳しく説明しています。

薬の副作用まとめ

 

次に、ルネスタの働きについて説明します。

 

ルネスタの働き

神経の過剰な働きを抑制する方向に働く神経伝達物質としてGABAという物質(神経性アミノ酸)があります。

ルネスタは、GABAの受容体に結合することで、GABAの働きを強め、神経の過剰な興奮を抑えるように作用します。

その結果、鎮静、催眠効果を示し、眠りに導きます。

入眠障害だけでなく、中途覚醒にも効果を発揮します。

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ルネスタの効果

ここでは、ルネスタの効き目が現れるまでの時間や効果の持続時間について解説します。

まずは、以下の表をご覧ください。(ルネスタの添付文書より一部抜粋)

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出典:http://www.eisai.jp/medical/products/di/PI/PDF/LUN_T_PI.pdf#search=%27%E3%83%AB%E3%83%8D%E3%82%B9%E3%82%BF+%E6%B7%BB%E4%BB%98%E6%96%87%E6%9B%B8%27

 

赤枠部は、ルネスタ投与後に薬物血中濃度が最大に到達するまでの時間(tmax)を示しており、0.5~1.5時間(投与量1mg)となっています。

tmaxは薬の効き目が発現するまでにかかる時間の目安となります。

 

続いて、青枠部の半減期(t1/2)は、薬の効果持続時間の目安となり、ルネスタでは5時間前後となります。

つまり、薬の効果は5時間ほど持続すると考えられます。

 

ここで、最高血中濃度到達時間tmaxが短い薬は、即効性があり、すぐに寝つきたいという方におすすめです。

また、半減期t1/2が長い薬は、効果の持続時間が長いので、ぐっすりと比較的長時間眠りたい方に適しています。

 

では、ルネスタと他の睡眠薬で、効果を比較してみましょう。

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出典:http://seseragi-mentalclinic.com/ezpneffect/

 

上の表を見ると、最高血中濃度到達時間tmx(効き目が現れるまでの時間)が早い薬は、半減期t1/2(作用時間)が短い傾向にあります。

ルネスタは、アモバンやマイスリーと並んで、睡眠薬の中では、即効性が高い薬と言えます。

また、アモバンやマイスリーよりも作用時間が長い点でもメリットがあります。

 

眠気はいつまで続くのか?

ルネスタは不眠症治療剤なので、服用すれば眠気を起こしやすくなります。

夜、睡眠薬を飲んだ後に眠くなるのは、狙っている効果なので問題ありませんが、翌朝起床時や日中に眠気に襲われると、仕事や家事などに支障をきたすため、副作用となります。

日中まで睡眠薬の効果が残ってしまうことを持ち越し効果と呼びます。

 

持ち越し効果では、眠気のほかに、集中力低下、倦怠感、だるさ、ふらつきなどの症状も現れます。

この持ち越し効果は、薬の半減期(薬の効き目が持続する時間の目安)が長い睡眠薬でよく現れます。

添付文書より、ルネスタの半減期は5時間程度なので、翌朝に持ち越し効果が現れることは少ないです。

 

ただし、睡眠時間が短いショートスリーパーの人や、薬の代謝が遅い体質の人は、持ち越し効果が起こる可能性はあります。

持ち越し効果を防ぐには、睡眠時間を長くすればよいのですが、どうしても睡眠時間を確保できない方は、ルネスタより半減期の短い薬に変更する方法があります。

例えば、アモバンは半減期が4時間、ハルシオンは3時間、マイスリーは2時間となっています。

 

使用上の注意

ルネスタを使用する際の注意点についてまとめておきます。

使用してはいけない人

以下に該当する人は、ルネスタを使用できません。

  • ルネスタの成分またはゾピクロンでアレルギー反応を起こしたことがある人
  • 重症筋無力症の人
  • 急性狭隅角緑内障のある人

 

使用に注意が必要な人

以下に該当する人は、ルネスタの使用に際して注意が必要です。

  • 肺性心、肺気腫、気管支喘息および脳血管障害の急性期等で呼吸機能が非常に低下している人
  • 衰弱している人
  • 高齢者
  • 心障害のある人
  • 脳に器質的障害がある人
  • 肝機能障害または腎機能障害のある人

 

服用方法

1日2mg(高齢者は1mg)を就寝前に1回服用します。

1日最大3mg(高齢者は2mg)まで増量可能です。

 

血中濃度が低下することがあるので、食事と同時または食事直後の服用は避けてください。

また、アルコールと併用すると、精神機能、知覚、運動機能などの低下が増強することがあるので、服用するときは、できるだけ飲酒を控えてください。

 

併用してはいけない薬

併用してはいけない薬は、特にありません。

ただし、併用する薬があるときは、念のために処方医に相談してください。

 

その他の注意点

本剤の服用後に、もうろう状態や睡眠随伴症状(夢遊症状等)が現れたり、入眠までの間や中途覚醒時の出来事を記憶していなかったりすることがあるので注意してください。

また、睡眠の途中に、一時的に起床して仕事などを行うと健忘が現れることがあるので、仕事などで活動する可能性がある場合は服用しないでください。

本剤の影響が翌朝以降におよび、眠気、注意力、集中力、反射運動能力等の低下が起こることがあるので、車の運転や危険な作業などは避けてください。

 

ルネスタの薬価

ルネスタの薬価は以下の通りです。

1mg 1錠 51円

2mg 1錠 80.9円

3mg 1錠 102.7円

 

 

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