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最近、おしっこが出づらいと感じることはありませんか?

「尿の出方がいつもと違う。」

この症状が続くようであれば、病気の可能性が疑われます。

今回は、尿が出にくい症状で疑われる病気についてまとめておきます。

 

排尿困難となる病気

おしっこが出づらいのは、以下のような病気が原因の可能性があります。

  1. 前立腺肥大症
  2. 膀胱結石
  3. 尿道狭窄
  4. 尿道カルンケル
  5. 神経因性膀胱
  6. 糖尿病
  7. 椎間板ヘルニア
  8. 変形性脊椎症
  9. パーキンソン病
  10. 前立腺癌
  11. 子宮筋腫
  12. 子宮癌

では、各疾患について順番に説明していきます。

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前立腺肥大症

前立腺の中にしこりが発生し、長い間にだんだんと前立腺の中を通っている尿道を圧迫して、排尿障害を起こす病気です。

前立腺の肥大そのものは、中年を過ぎた男性のほとんどに見られ、老化によって男性ホルモンの分泌バランスが変化することと関係があるのではないかと考えられています。

この病気は放置すると、水腎症や腎不全を合併することがあります。

 

前立腺肥大になると、尿が出始めるまでに時間がかかり、排尿し終わるのにも時間がかかります。

また、残尿感、血尿、夜間の頻尿などの症状も現れます。

 

初期のものは排尿促進作用のある薬物療法を行ないますが、進行しているものは下腹部を切開して切除するなどの治療も行われます。

 

膀胱結石

結石が膀胱にできたり、尿管でできたものが膀胱に下りてくる病気です。

結石ができると、排尿痛、頻尿、血尿などのほか、おしっこしているときに尿が途切れたりします。

膀胱結石は、膀胱炎の原因にもなります。

 

尿道狭窄

尿道炎や尿道外傷などの後遺症で尿道の内腔が狭くなる病気です。

放置していると、残尿が増えて、水腎症や腎機能の低下に進行することがあります。

女性よりも尿道が長い男性によく起こる病気です。

尿道狭窄になると、頻尿、排尿困難、尿の勢いがなくなる、尿線が細くなるなどの症状が見られます。

 

症状が軽い場合は、尿道に管を入れて、広げれば回復します。

重症になると、手術をして切開します。

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尿道カルンケル

尿道口に乳頭状の腫瘤ができて、異物感や圧痛があり、触れると出血します。

この病気では、尿道口が痛い、かゆいなどの症状が見られます。

更年期以降の女性に多い病気です。

 

薬や軟膏により治りますが、腫瘤が大きい場合や感染を繰り返す場合は手術が必要になることもあります。

 

神経因性膀胱

尿意は、膀胱へ尿がたまったことを神経が脳に伝えることで起こり、脳が排尿の指令を出します。

ここで、神経に異常や障害が起こることで、排尿機能にも障害が発生します。

神経に障害が生じる原因は、脳腫瘍、脳血管障害、パーキンソン病、多発性硬化症など脳疾患や脊髄損傷、糖尿病などです。

症状は、神経のどこに障害が発生するかで異なりますが、共通しているのは排尿が困難になることです。

また、尿失禁や頻尿も見られます。

 

神経因性膀胱では、原因となっている病気の治療のほか、薬物療法、手術療法なども行われます。

 

糖尿病

多尿は、糖尿病の典型的な症状の1つでもあります。

症状としては、多尿、頻尿、喉の渇き、口の乾き、食欲が増えるなどが典型的です。

他にも、全身の倦怠感、目がかすむ、体重減少などが見られます。

 

椎間板ヘルニア

椎間板ヘルニアは、腰椎椎間板ヘルニアや頸椎椎間板ヘルニアなどに分けられ、それぞれ症状が異なります。

 

腰椎椎間板ヘルニア

髄核が腰髄の神経根を押して、腰痛や坐骨神経痛を起こす病気です。

腰から臀部、膝の下から足の指にかけて、しびれや痛みがある坐骨神経痛の症状が現れます。

脱力感、筋力の低下、知覚障害がおき、歩行中につまずくことが多くなります。

ぎっくり腰のように突然起こるときは、激しい痛みのために立ち上がれないほどであり、その後慢性化していきます。

 

人によっては、前かがみや中腰でも痛みが増し、背中を伸ばしていると痛みは軽くなります。

急性期には、激しい痛みや炎症が起こるため、消炎鎮痛剤や筋弛緩剤を使用して安静にします。

痛みが治まり、慢性症状になったら、けん引、温熱療法、腰痛体操、運動などを行ないます。

 

なお、椎間板ヘルニアの大部分は、保存的治療で軽快します。

保存的療法で症状が改善しないもの、痛みがとれても再発を繰り返すもの、排尿障害や下垂足など麻痺をきたす症例では手術が行われます。

 

頸椎椎間板ヘルニア

右か左の肩から腕に痛みとしびれ、あるいは脱力感がおこります。

首が動かせないほど痛むこともあります。

髄核が後方にはみ出した場合は、脊髄をじかに押すので、胸から足までしびれが広がり、階段でつまずきそうになったり、脚が突っ張るような歩行障害を起こします。

 

治療は、基本的に腰椎椎間板ヘルニアと同じです。

保存的療法で改善が見られない場合は、ヘルニアの摘出、椎体の固定などが行われます。

 

変形性脊椎症

変形性脊椎症には、変形性頸椎症や変形性腰椎症があります。

 

変形性頸椎症

頸椎の椎体と椎体の間にある椎間板が薄くなったり、椎体のふちにとげのような突起ができてくる病気です。

40歳以上の人に多く起こります。

この病気は、無自覚の場合もありますが、多くは肩こりや首の後ろの痛みなどの症状がゆるやかにおきてきます。

 

そして、進行すると肩や腕に痛みが出てきて、方向によっては首を動かすと痛むことがあります。

頸髄が圧迫される場合は、手がしびれて、ボタンかけなどの細かい作業が困難になったり、脚がしびれたり、けいれんして歩きにくくなる脊髄障害の症状が現れます。

 

この病気の痛みには、消炎鎮痛剤、筋弛緩剤などの薬物療法やけん引、温熱療法をします。

神経麻痺や頸髄圧迫がある場合は、手術して改善します。

 

変形性腰椎症

主に、老化により、腰椎の椎体の間の椎間板が薄くなって、椎体にとげのような突起物がでてきます。

これが原因となって、椎間板の変性や椎間関節の変形がおき、神経根の圧迫や脊椎周囲の靭帯や筋肉のこわばりなどの障害が現れます。

主な症状は、腰痛と下肢のしびれです。

 

腰は、曲げたり、そらしたりすると痛み、足に力が入らなくなることもあります。

こちらも、消炎鎮痛剤、筋弛緩剤、末梢循環改善剤などの薬物療法や、けん引、温熱療法を行ない、コルセットを使用します。

 

パーキンソン病

身体のバランスをとり、運動をコントロールしている大脳基底核の黒質線条体に病変が起こり、正常に働かなくなる病気です。
疲労感、腕や肩の筋肉痛に始まり、手・唇・首のふるえ、筋肉のこわばりなどが現れます。

さらに、ちょっとした段差につまずきやすくなります。

症状が進行すると、便秘、立ちくらみ、むくみ、精神障害などが起こり、発症してから10年ほどで動けなくなります。

 

前立腺癌

前立腺癌は、前立腺の外側の外腺に発生するもので、50歳以上の男性に多く、老化が原因と考えられています。

早期癌以外は、完全な治療は困難ですが、進行が比較的ゆるやかなので、治療すればしばらくは日常生活に支障のない場合が多いです。

この病気は、早期では無症状ですが、進行すると前立腺肥大症と同じで、夜中に何度も起きて排尿したり、排尿の勢いが弱くなったり、排尿に時間がかかるようになります。

 

前立腺癌は、男性ホルモンが症状を悪化させ、女性ホルモンが症状を改善します。

そのため、薬や手術によって男性ホルモンの分泌を抑えたり、女性ホルモンを長期間投与します。

早期なら、前立腺を摘出する手術によって完治も期待できます。

 

子宮筋腫

子宮筋にできる良性の腫瘍であり、卵巣ホルモンの作用が原因ではないかと考えられています。

子宮の筋肉内に筋腫核という筋腫の芽のようなものが発生し、卵胞ホルモンの働きが活発になる20~50代にかけて大きくなるとされています。

卵巣ホルモンの機能が低下する閉経期には、筋腫は小さくなり、閉経期や思春期にあらたに筋腫が発生することもありません。

 

また、月経異常や閉経期にホルモン療法を行うと、筋腫核や筋腫が大きくなることがあります。

30歳以上の女性の約2~3割、5人に1人以上が大なり小なり筋腫を持っていると言われています。

特に、40歳以上は注意が必要です。

 

大きさには個人差があり、小さいものは小豆状、大きいものは成人の頭ほどにもなります。

大きなしこりは、おなかの上からでもわかり、一般的には貧血、動悸、めまい、息切れ、便秘、下腹部痛、頻尿などの症状が現れます。

 

子宮筋腫の治療の基本は手術をすることですが、筋腫が小さくて日常生活に支障がない場合は手術をしないこともあります。

その場合は、子宮癌の定期検査を行ないながら、経過を見ます。

なお、手術は子宮全体を取る子宮全摘出術と、筋腫のみを取る子宮筋腫核出術の2通りがあります。

 

手術法は、症状によって決めますが、将来出産を希望する場合は、子宮筋腫核出術を行ないます。

また、薬による治療法もありますが、根治は難しいとされています。

 

子宮癌

子宮癌には、子宮頸癌と子宮体癌があります。

子宮癌の8割は子宮頸癌が占めています。

どちらも膣や骨盤へ広がっていき、リンパ節から全身へ転移したり、近くの臓器へ浸潤していくことがあります。

30歳を過ぎたら、少なくとも1年に1回は検診を受けたほうがよいでしょう。

 

子宮頸癌

ヒトパピローマというウィルスの感染が原因で、子宮頸部にできる癌です。

性体験が早かったり、性交、妊娠、出産などが頻繁な人、早熟で性活動の活発な人ほどリスクが高く、逆に処女や未婚の女性には少ない病気です。

とくに40歳から60歳までの女性に発生しやすくなっています。

 

初期には自覚症状はありませんが、徐々に月経が不順になったり、性交後の出血などが現れてきます。

さらに進行すると、何もしていないのに性器から出血するようになり、下腹部の痛みや発熱、排尿困難、排便困難が起こります。

全身に転移すると、貧血、食欲不振、体重減少などが現れます。

 

この病気の治療は、進行の程度によって異なります。

初期のものは、子宮、リンパ節を摘出する手術を行うのが一般的です。

手術が難しい場合は、放射線療法、化学療法、免疫療法、温熱療法などを組み合わせて行ないます。

 

子宮体癌

子宮体癌は、妊娠、出産経験のない人、不妊症の人がかかりやすいとされています。

また、肥満、糖尿病、高血圧の人もかかりやすいと考えられています。

 

病気が進行すると、おりものに血や膿が混じるようになります。

また、痛みや貧血も現れ、子宮内に血液や膿などがたまってくると、激しい下腹部痛とともに、それらが排出されます。

進行は子宮頸癌よりもゆるやかですが、全身に転移すると貧血、食欲不振、体重減少が見られます。

 

この病気も、子宮とリンパ節を摘出する手術が中心となります。

手術が難しい場合は、放射線療法、化学療法、ホルモン療法などを行ないます。

 

最後に

鎮痛剤や精神安定剤などの薬剤を服用している人は、副作用で一時的に排尿困難となることがあります。

症状が続くようであれば、泌尿器科などにかかった方がよいでしょう。

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