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「何だか、いつもの腹痛とは違う感じがする。」

「これまでに、経験したことのないようなお腹の痛みがある。」

腹部の痛みについて、このように不安に感じたことはありませんか?

 

お腹が痛いのは、食べ過ぎ・飲み過ぎ、冷えなどによる一時的で、軽度なものから大きな病気の症状まで、様々な原因が考えられます。

そこで、今回は、お腹の痛みの原因をまとめておきます。

腹痛の原因

腹痛の男性

腹部が痛む理由としては、次の6つの原因が考えられます。

  1. 食べ過ぎ、飲み過ぎ
  2. 腸にガスが溜まっている
  3. 食中毒
  4. 腹部の冷え
  5. 病気の症状

では、各項目について順番に説明します。

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1.食べ過ぎ、飲み過ぎ

食べ過ぎや飲み過ぎによって消化不良を起こし、お腹の痛みとともに下痢を起こしていることが考えられます。

また、食べ過ぎると、食べ物を消化するために胃酸が多く分泌され、胃の粘膜を傷つけてしまうことがあります。

これにより、お腹に痛みが生じている可能性があります。

 

下痢を伴った腹痛の場合、症状が改善するまで食事を控え、胃や腸をの安静を保ちます。

ただし、下痢により脱水症状を起こす恐れがあるので、常温の水やスポーツドリンクなどで水分補給はしましょう。

 

2.腸にガスが溜まっている

「お腹が張って苦しい、痛い。」

「お腹が重い。」

「腹部に圧迫感がある。」

 

このような症状がある場合、腹痛の原因として、腸にガスが溜まっている可能性が考えられます。

例えば、長時間デスクワークをしている人は、腸を圧迫した姿勢をとっているので、腸の働きを鈍らせてしまい、ガスだまりを起こしているかもしれません。

また、トイレやおならを我慢していると、腸に負担がかかり、腸の働きが悪くなるため、腸内のガスがでにくくなってしまい、お腹の張りにつながっている可能性があります。

 

ガスだまりを改善するには、次の4つが効果的です。

  • 暴飲暴食、肉類中心の食事を改める
  • 睡眠をしっかりとる
  • 適度な運動を行う
  • 自分なりのストレス解消法を行う

これら4つのポイントを意識しながら、生活習慣を改善しましょう。

 

3.食中毒

食中毒は、夏場に多いと言われていますが、ウィルス性のものは冬場に多いので、実は1年中注意が必要です。

例えば、ノロウィルスの場合、激しい嘔吐と下痢が特徴的であり、牡蠣などの二枚貝を生や加熱不足で食べた際に感染します。

腹痛よりも、嘔吐と下痢の同時攻撃に悩まされるでしょう。

食中毒が原因で腹痛が起きている場合、「生の二枚貝を食べた」、「生肉を食べた」など思い当たるフシがあるはずです。

 

下痢と嘔吐を繰り返すと、体の水分が奪われ、体力も著しく低下するので、症状がひどい場合は、すぐに病院へ行くべきです。

 

4.腹部の冷え

冷たい食べ物や飲み物を摂り過ぎたり、冷房などでお腹が冷えると、腹痛や下痢を起こしている可能性もあります。

身体が冷えると、胃腸の粘膜の血行も悪くなるので、胃や腸の機能が低下し、腹痛が起こります。

この場合は、ホッカイロ、ゆたんぽ、腹巻きなどで腹部を直接温めることで、痛みを緩和させることができます。

 

5.病気の症状

腹部の痛みは、病気が出しているシグナルの可能性もあります。

腹痛は、痛みが出ている部位によって、考えられる疾患が異なるので、次はお腹の部位別で疑われる病気をまとめておきます。

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痛みを感じる部位別の病気まとめ

ここからは、お腹の痛みを感じる部位ごとに、疑われる病気についてまとめていきます。

  • 腹部全体が痛い
  • 上腹部が痛い
  • 下腹部が痛い
  • 痛む部位がはっきりしない

では、各部位に痛みを出す病気について説明します。

 

腹部全体が痛い

お腹全体に痛みがでている場合は、次の4つの疾患の可能性があります。

  • 急性腹膜炎
  • 慢性腹膜炎
  • 腸閉塞
  • 急性腸炎

それでは、1つずつ病気の原因、症状、治療法について解説します。

 

急性腹膜炎

激しいお腹の痛み、冷や汗、吐き気、嘔吐などの症状が見られます。

【原因】

腹腔内に侵入した細菌が腹膜に感染することで起こります。

細菌が侵入するのは、虫垂炎や十二指腸潰瘍の穿孔(せんこう)などで、内容物が腹腔内に漏れてくるためです。

多くの場合は、消化器の疾患の合併症として起こります。

 

女性の場合は、正規の病気や流産が原因で急性腹膜炎を起こすこともあります。

死亡率の高い病気であり、緊急な治療が必要となります。

 

【症状】

激しい腹痛に加えて、腹部が硬くなり、手で押すと強い痛みを感じます。

嘔吐や冷や汗などの症状が出て、しばらくすると、細菌による敗血症(※)から、ショック状態に陥ります。

※敗血症とは、感染症を起こしている部位から血液中に病原体が入り込んで、重篤な症状を引き起こす病気です。

 

【治療】

開腹手術をして、原因を除去します。

 

慢性腹膜炎

結核や癌などの慢性疾患にともなって、腹膜炎が徐々に進行したもので、微熱、腹痛、腹部膨満感、吐き気、衰弱などの症状が見られます。

 

【原因】

結核や腹腔内の悪性腫瘍など、腹腔内の病気にともなって発症します。

癌の場合は、腹膜に癌が転移します。

 

【症状】

結核性のものは、進行すると、微熱、腹痛、消化障害、腹水などが現れます。

癌性のものは、腹膜に腫瘤(※)が転移して起こりますが、腹水もたまり、吐き気や嘔吐、便秘、発熱、全身の衰弱が見られます。

※腫瘤(しゅりゅう)とは、身体の表面や内部にできた瘤(こぶ)のこと。

 

【治療】

抗生物質などで治療します。

 

腸閉塞(イレウス)

突然の激しい腹痛、嘔吐、排便停止、おならが出なくなるなどの症状が現れます。

ひどい場合は、脱水症状やショック症状が見られることもあります。

 

【原因】

腸管が塞がって、食べ物やガスなどの通過が困難となることが原因です。

癒着などで腸が機械的に閉塞される単純性イレウスと、単純性イレウスに腸への血行障害が加わる複雑性イレウスに分けられます。

腸閉塞の主な原因は、腹部の開腹手術による腸管癒着です。

 

【症状】

吐き気、嘔吐、腹痛があり、腹鳴のあとでガスや大便がでなくなります。

ひどい場合は、発熱、脱水症状、ショック症状が現れます。

複雑性イレウスの場合は、単純性イレウスよりも痛みが急で激しいのが特徴です。

 

【治療】

単純性イレウスを起こした場合は、腸管内圧を下げる処置と抗生物質で治療します。

これらの方法でも治らない場合や、最初から複雑性イレウスと分かっているものは手術します。

 

 

急性腸炎

腹痛、下痢、嘔吐などが見られます。

腹痛は、差しこむような痛みや鈍痛をへそのまわりに感じることが多く、発熱をともなうこともあります。

【原因】

腐った食品や細菌に汚染された食品を食べたとき、または抗生物質などを服用した場合に下痢などが起こるものです。

腸に病変はなく、一時的な胃腸の不調でもよく見られます。

 

【症状】

急な下痢のほか、嘔吐、腹痛などが現れます。

下痢には血液が混じることもあり、細菌性の腸炎では発熱もともないます。

続いて、お腹の上のあたりが痛い場合に、考えられる病気を説明します。

 

上腹部が痛い

上腹部痛の原因となる疾患については、次の記事にまとめています。

上腹部の痛みの原因まとめ

 

下腹部が痛い

下腹部に痛みが生じる病気については、こちらの記事で解説しています。

下腹部が痛む原因を解説

 

痛む部位がはっきりしない

お腹が痛いものの、痛みが生じている部位がよくわからないというケースもあります。

この場合は、次の2つの病気が疑われます。

  • 風邪
  • 慢性便秘

風邪

発熱、悪寒、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、咳、痰、下痢、腹痛などが見られます。

【原因】

風邪の原因は、ほとんどがウィルスや細菌などの感染によるものです。

風邪にも様々な種類がありますが、代表的なのは普通感冒(ふつうかんぼう)とインフルエンザです。

 

【症状】

まずは、鼻粘膜が炎症を起こし、くしゃみや薄い鼻水が出てくるようになります。

そして、時間が経つと、薄い鼻水が粘性のものになり、鼻が詰まるようになります。

さらに、喉の痛みや咳、発熱、頭痛などの症状が現れます。

 

【治療】

安静にしていれば、たいていは1周間程度で治ります。

ウィルスに有効な抗ウィルス剤がないので、根本的に治療できる薬剤がありません。

そのため、治療は、それぞれの症状を抑える対症療法が中心となります。

 

慢性便秘

便秘にともない、腹痛、腹部膨満感、腸のガス貯留などが見られます。

便通があれば、腹痛もおさまります。

 

【原因】

大腸内に便がとどまり、数日以上便通がない状態が便秘症です。

こういった状態が日常的に起こるのが慢性便秘です。

便秘は、病気が理由のものや病気以外からくるものなど、様々な原因があります。

病気が原因でない便秘には、弛緩性便秘、直腸性便秘、けいれん性便秘などがあります。

 

まず、弛緩性便秘は、結腸の緊張がゆるみ、便が結腸にとどまる時間が長くなり、水分が吸収されることで、便が硬くなるものです。

続いて、直腸性便秘は、薬物や不規則な排便習慣などで直腸の神経が鈍くなり、排便しにくくなるものです。

最後に、けいれん性便秘は、自律神経の調整がうまくいかず、S状結腸がけいれんをおこし、便の通過が困難になる状態です。

 

次に、慢性便秘を引き起こす病気としては、大腸癌、大腸ポリープ、大腸憩室、子宮筋腫などで、これらの病気により、腸の内径が狭くなり、便の通過に支障が起こります。

 

【症状】

便通がないことによる不快感、腹痛、腹部膨満感などが主な症状です。

 

【治療】

病気が原因の場合は、その病気の治療を行います。

病気が原因でない便秘は、食生活の改善、規則正しい排便の習慣などで完治します。

便は、朝食後に出る場合が多いので、朝食の後にトイレに行く習慣をつけると治りやすいです。

 

なお、食事では、豆、いも、野菜などの植物性繊維を多く含む食品を摂るようにしましょう。

さらに、定期的に適度な運動を行い、血液の流れをよくして、腸を活動的な状態にすることも効果があるとされています。

 

お腹が痛いときの5つの対処法

最後に、お腹が痛いときの5つの対処法を紹介します。

  1. 深呼吸をする
  2. お腹を温める
  3. ツボを押す
  4. 腹圧を下げる
  5. 「の」の字を書くようにお腹をさする

深呼吸をする

まず、深呼吸して、リラックスすることで、腸の過度な運動を抑制し、腹痛を和らげることができます。

ただし、深呼吸した際に痛みが悪化するようであれば、胸膜炎や肺炎などの病気が疑われるので、ただちに止めて、内科を受診した方がよいでしょう。

 

お腹を温める

お腹の冷えや張りが原因で腹痛が起きているときは、お腹を温めることで、胃腸の血行がよくなり、筋肉もゆるんで、お腹の張りや痛みが自然に和らぎます。

ただし、虫垂炎などお腹の中で炎症が起きている場合は、痛みを悪化させることがあるので、注意が必要です。

 

ツボを押す

腹痛を静める方法として、合谷(ごうこく)と気海(きかい)という2つのツボ押しが有効だとされています。

それぞれのツボの見つけ方については、以下の動画をご覧ください。

【合谷】

 

 

【気海】

 

 

腹圧を下げる

お腹の中にある内蔵は、腹膜という薄い半透明な膜によって覆われています。

腹膜は、適度に膨らんでおり、内臓の動きを滑らかにしたり、保護する作用があります。

しかし、胃腸などに炎症が起きると、腹膜が通常よりも膨らんで、腹圧(腹腔内圧)が上がった状態となります。

腹圧が上がることで、内蔵への刺激が強くなり、痛みを悪化させる原因となります。

このため、腹圧を下げることでお腹の痛みを緩和できることがあります。

 

腹圧は、座った状態よりも、立った状態や寝た状態の方が下がるので、姿勢を変えることで腹痛を和らげることができます。

なお、前かがみの体勢になると、腹圧が上がるので、お腹が痛いときは前にかがむような姿勢は避けた方がよいでしょう。

 

「の」の字を書くようにお腹をさする

腹痛が起きたときに、「の」の字にお腹をさすると、痛みがおさまると言われています。

これは、反時計回りにお腹をさすることで、腸の過剰な運動が抑えられるからだとされていますが、医学的な根拠はありません。

しかし、私は子供のころに、お腹が痛くなったとき、母親にお腹を「の」の字にさすってもらうと、痛みが和らいだ記憶があるので、効果はあるのかもしれませんね。

 

さて、ここでは、腹痛が起きたときの対処法について説明しました。

これらの方法を実践しても、腹痛が改善しない、強い痛みが出ている、痛みが長く継続している、本記事で紹介した病気の症状と合致するといった場合は、すみやかに医者にかかることをおすすめします。

 

まとめ

お腹が痛む理由としては、次の6つの要因が考えられます。

  1. 食べ過ぎ、飲み過ぎ
  2. 腸にガスが溜まっている
  3. 食中毒
  4. 腹部の冷え
  5. 病気の症状

お腹の痛みは、病気のサインである可能性もあるので、いつものお腹の痛みとは少し感じが異なる場合や症状が長く続く場合は、病院で診てもらった方がよいでしょう。

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