おたふく風邪(流行性耳下腺炎)の流行時期や、2017年の流行状況についてまとめておきます。

流行時期

おたふく風邪は、以前は春から夏にかけて流行することが多かったのですが、現在では季節に関係なく1年中感染することが多いです。

特に、大都市で年中流行する傾向があります。

 

以下は、過去5年間における大阪府のおたふく風邪患者数の年間推移を示しています。

 

出典:http://www.pref.osaka.lg.jp/iryo/osakakansensho/otahukukaze.html

 

2016年は、過去5年でおたふく風邪が最も流行した年でした。

近年は、4~5年の周期で流行していますが、この周期の理由ははっきりしていません。

では、次に2017年の流行状況について説明します。

 

2017年の流行状況

2017年4月時点での流行状況は、以下のグラフの赤線で示しています。

 

 

出典:http://idsc.tokyo-eiken.go.jp/diseases/mumps/mumps/

 

上のグラフは、2013~2017年におけるおたふく風邪患者数の年間推移を表しており、東京都感染症情報センターが公表しているものです。

今年の1月~4月にかけての患者数は、昨年を下回っており、今のところは2016年ほどの流行の心配はなさそうです。

 

次に、東京都内における流行マップについてもチェックしておきましょう。

 

出典:http://idsc.tokyo-eiken.go.jp/diseases/mumps/mumps/

 

都内では、八王子市や町田市でおたふく患者が報告されています。

 

続いて、おたふく風邪の基本情報について説明します。

おたふく風邪の基本情報

ここでは、おたふく風邪の基礎知識について説明します。

 

おたふく風邪とは?

おたふく風邪は、ムンプスウイルスによる感染症です。

年間で数万~数十万の患者が発生しており、その大多数が小児です。

患者年齢は、0~4歳が47%、5~9歳が45%、10歳以上はわずか8%です。

 

感染経路

感染経路は、咳、くしゃみ、会話などで、ウィルス入りのしぶきが飛び散り、それを吸い込むことで感染する飛沫感染と、ウィルスが付着した手で鼻や口などに触れることによる接触感染です。

 

 

潜伏期間

潜伏期間は、2~3週間です。

 

症状

発熱、筋肉痛、耳下腺(耳の下)の炎症・腫れ・痛み、嚥下痛などが特徴です。

腫れは、顎の下にも広がることがあります。

通常は、発症から1~2週間程度で治癒します。

 

合併症

おたふく風邪は、髄膜炎、髄膜脳炎、難聴、膵炎、精巣炎(女性は卵巣炎)を併発することがあります。

思春期以降に感染した場合、男性では約20~30%で精巣炎に、女性では約7%で卵巣炎を合併すると言われています。

難聴は、20000例に1例の頻度とされていますが、永続的な障害となるので、重要な合併症です。

 

なお、おたふく風邪は成人してからかかると重症化するリスクが高くなります。

 

治療法

症状に応じた対症療法が行われます。

 

予防法

おたふく風邪には、予防接種が有効であり、1歳以上で接種を受けることができます。

予防接種を受けた人で、罹患したのは1~3%程度であったという報告もあり、有効性は高いと考えられます。

しかし、日本は任意接種のため接種率が低いです。

予防接種の費用は、病院によって異なりますが、5000円前後とされています。

 

出席停止

学校保健安全法では、おたふく風邪にかかった場合の出席停止期間について、以下のように定められています。

耳下腺、顎下腺又は舌下腺の腫脹が発現した後5日を経過し、かつ全身状態が良好になるまで

 

まとめ

おたふく風邪は、ムンプスウイルスによる感染症です。

近年では、季節に関係なく流行が起きています。

おたふく風邪は、小児の患者が多く、日本では9割以上が10歳未満に感染しているとされています。

成人してから罹患すると、重症化する恐れがあるので、予防接種をおすすめします。

sponsored link