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ろれつが回らなかったり、舌がもつれてうまく話せないことはありませんか?

 

疲れやストレスが溜まっていると、自律神経のバランスが崩れて、脳神経、循環器、呼吸器、消化器など身体の様々な器官に不調が現れます。

舌がもつれるのも、自律神経失調の症状の1つです。

自律神経の乱れが原因の場合は、規則正しい生活に戻すことで、症状はおさまります。

 

一方で、舌がもつれるのは、口腔や咽頭の病気、脳、脊髄、神経の疾患が原因の可能性もあります。

特に、ろれつが回らないのは、脳の血管が詰まっているときによく現れる症状です。

今回は、ろれつが回らない原因や疑われる病気について解説します。

ろれつが回らない原因

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ろれつが回らず、うまくしゃべれないのは、次の要因が考えられます。

  1. 自律神経の異常
  2. 極度の緊張
  3. 失声症
  4. 口腔や咽頭の病気
  5. その他、脳、脊髄、神経の病気

では、各項目について順番に説明していきます。

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自律神経の異常

不規則な生活習慣、冷え、喫煙、ストレスなどが原因で自律神経のバランスが崩れると、ろれつが回らない、うまくしゃべれないなどの症状が現れます。

自律神経失調となる最大の原因はストレスであり、以下のように様々な種類があります。

  • 精神的ストレス:不安、恐怖、怒り、身内の不幸
  • 肉体的ストレス:怪我、疲労、病気、体の歪み
  • 社会的ストレス:入社、異動、退職、入学、転校、卒業
  • 物理的ストレス:気温・気圧の変化※
  • 環境的ストレス:災害、騒音

※特に、季節の変わり目などは、自律神経が乱れやすいので注意が必要です。

 

このように、私たちは様々なストレッサーから刺激を受けており、知らず知らずのうちにストレスを体に溜め込んでいます。

そして、ストレスが原因で自律神経が乱れると、次のような症状が現れます。

めまい、頭痛、動悸、息切れ、あくび、せき、食欲不振、下痢、嘔吐、筋肉痛、腰痛、不眠、しびれなど

舌がもつれるのも、自律神経に狂いが生じているからだと考えられます。

なお、自律神経の乱れは、規則正しい生活をして、不要な疲労やストレスを溜め込まないようにすることで改善します。

 

極度の緊張

対人への恐怖、過度なストレス、極度の緊張などで、滑舌が悪くなったり、うまくしゃべれなかったり、言葉が出てこないなどの症状が現れることがあります。

このようなときは、呼吸が浅くなっていることが多いので、まずは深く深呼吸して、脳に酸素を送るとともに、リラックスして落ち着くことが先決です。

それでも改善しない場合は、対人恐怖症や吃音症の可能性もあるので、精神科、心療内科、リハビリテーション科などにかかってください。

 

失声症

うまくしゃべれないのは、極度のストレスや心的外傷などから、声がでなくなる失声症を発症している可能性もあります。

失声症が疑われる場合は、精神科、心療内科、耳鼻咽喉科などで治療を受けられます。

 

口腔や咽頭の病気

うまく話せないのは、発生に関わる器官に疾患がある可能性が考えられます。

そもそも、発生の際には、以下の4つの作業が行われます。

  1. 肺の収縮により息を送り出す
  2. 息が声帯を振動させて音を作る
  3. 声帯の振動音が、鼻腔、口腔、咽頭腔などで共鳴して、大きな音になる
  4. 口や舌の形によって、言葉が形成されて、発せられる

ここで、声帯に炎症、ポリープ、腫瘍などの疾患があると、声帯の振動が阻害され、声の大きさや高さなどに異常が現れます。

 

なお、ろれつが回らない人で、喉に違和感がある場合は、次のような病気の可能性が疑われます。

  • 喉頭炎
  • 声帯ポリープ
  • 声帯結節
  • 甲状腺癌
  • 反回神経麻痺
  • 咽頭癌
  • 仮声帯肥大

 

次に、口腔内では、舌も発声に関係する部位です。

舌に疾患があると、舌をうまく動かせず、ろれつが回らない原因となります。

舌がいつもと違うと感じる人は、以下の記事で説明しているような病気の可能性があります。

舌の違和感の原因と疑われる12の病気を解説

 

ろれつが回らない、うまく話せないのは、舌や咽頭の病気や異常が原因だと考えられます。

 

その他、脳、脊髄、神経の病気

舌がもつれて、しゃべりにくいのは、脳、脊髄、神経に何らかの疾患がある可能性があります。

こちらについては、次項で詳しく説明します。

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脳、脊髄、神経にかかる10の疾患

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舌がうまく動かせない、思ったようにしゃべれない、ろれつが回らないなどの症状は、これから説明する10個の病気が原因の可能性があります。

  1. 小脳失調症
  2. 筋萎縮性側索硬化症
  3. 多発性筋炎
  4. 進行性球麻痺
  5. 重症筋無力症
  6. ハンチントン病
  7. 脳梗塞
  8. 脳出血
  9. 脳腫瘍
  10. パーキンソン病

では、各病気について説明します。

 

小脳失調症

小脳の障害により、運動を円滑に行うことができなくなる病気です。

小脳は、運動命令を全身に伝達するため、障害があると、起立や歩行が困難になるほか、うまく静止できない、ろれつが回らないなどの症状が現れます。

この病気は、上気道炎、流行性耳小腺炎、水痘、麻疹から移行する場合があり、急性小脳失調症と呼ばれています。

治療は、外科手術や投薬などが行われます。

 

筋萎縮性側索(そくさく)硬化症

大脳皮質から脊髄までの神経と、脊髄から発している筋肉を収縮させる神経に障害が起こる病気です。

発病の原因は解明されておらず、数年後に死亡する可能性が高い病気です。

男性に多く、厚労省から難病に指定されています。

 

初期症状としては、手足の脱力感、筋力の低下、筋肉の萎縮などが現れます。

そして、病気が進行して延髄におよぶと、舌や喉の動きが悪くなり、うまくしゃべれない、ものを飲み込みにくいなどの症状が見られます。

治療法は、決め手となるものがなく、神経に活力を与える薬を投与するなどして、病気の進行を抑えます。

 

多発性筋炎

筋肉を構成している筋線維が変性し、筋肉に炎症が生じる病気です。

感染、膠原病、悪性腫瘍、免疫異常が原因と考えられていますが、詳しいことは分かっていません。

 

初期症状として、関節痛や筋肉痛などがあり、首、肩、腕、腰、太ももなどの筋肉に力が入らなくなります。

筋力低下や脱力感などがあり、腕を上げたり、立ったり、しゃがんだりといった動作を行ないにくくなります。

さらに進行すると、しゃべったり、ものを飲み込んだりするのが困難となります。

 

なお、この病気は根本的には治りません。

副腎皮質ホルモン剤や免疫抑制剤を使用し、筋力低下にはリハビリで対応します。

 

進行性球麻痺

延髄から出ている筋肉を収縮させる神経に障害が起こる病気です。

原因は解明されていません。

進行が速くて、数年で死亡する例が多い病気です。

 

しゃべりにくくなったり、ものを飲み込みにくくなります。

また、肺炎を合併したり、進行すると筋萎縮性側索硬化症に移行することもあります。

完治できる治療法は今のところありません。

 

重症筋無力症

脳からの指令を神経から筋肉へ伝える伝達物質が、免疫系の異常によって、神経と筋肉の接合部で阻害されてしまう病気です。

そのため、脳からの指令が筋肉に伝わりにくくなります。

症状としては、まぶたが垂れ下がる、あごがだるい、手足の疲れがひどい、ものが二重に見える、全身の脱力感などが現れます。

 

あごがだるくて、口を動かしたり、ものが噛みにくくなります。

治りにくい病気であり、薬物療法が行われます。

 

ハンチントン病

大脳基底核の一部が変性し、大脳皮質の神経細胞が障害を起こす病気です。

遺伝性の病気であり、30歳以降に多く発症します。

 

初期は、くちびるを舐める、舌打ちをするなど落ち着きがない様子が見られ、次第に体に不随意運動が起こるようになります

立ったときに体をくねらせたり、歩くときに手足をふって体をよじらせるなどの症状が見られ、自分の意志で止めることができません。

また、性格が変化したり、知能が低下するなどの障害も起こります。

 

根本的な治療法がなく、不随意運動に対してはレセルピンやクロールプロマジンなどの薬剤で抑えます。

 

脳梗塞

脳梗塞は、脳の血管がつまって血液が流れなくなり、脳の組織が死んでしまうものです。

血管のつまり方には、脳血栓と脳塞栓の2種類があります。

脳血栓は、高血圧や動脈硬化によって、脳血管に血栓ができてつまるものです。

脳塞栓は、心臓など脳以外でできた血栓や脂肪の塊が血管に運ばれて、脳の動脈でひっかかってつまるものです

 

【脳血栓】

脳血栓では、血管が慢性的につまっていくので、症状もだんだんと進んでいきます。

片方の手足の麻痺が起きたり、ろれつが回らないなどの症状が現れます。

治療には、入院が必要です。

 

血管拡張剤、血栓を予防する薬剤、血栓を溶かす薬剤などを使用します。

なお、症状によっては手術を行ない、後に機能回復のためにリハビリも行ないます。

脳梗塞というと、卒倒して救急車で運ばれるイメージを持っている人が多いですが、脳血栓の場合は症状が徐々に進行していくのが特徴です。

 

【脳塞栓】

症状は、脳血栓と同じですが、こちらの方が重いです。

また、突然発症して、症状が数分で現れるのが特徴です。

治療も脳血栓とほぼ同じです。

 

脳出血

脳の動脈が破れて、脳内に出血する病気です。

主な原因は、高血圧であり、いつも動脈に高い圧力がかかり、脳の細い動脈が疲労することで、突然破れて、出血します。

脳の動脈が破れたり、詰まったりすると、血液の循環がとどこおり、脳の働きが低下したり、停止したりします。

 

そのため、運動機能や言語機能に障害が現れたり、重篤な場合は呼吸中枢に障害が起こります。

脳出血では、激しい頭痛、手足が動かしにくくなるなどの症状が現れます。

 

脳腫瘍

頭蓋の中に原因不明の腫瘍が発生する病気です。

 

腫瘍の発生部位は、脳そのもの、髄膜、脳血管、脳下垂体などがあり、脳そのものに発生する場合が、全体の3分の1を占めています。

また、腫瘍は最初から頭蓋に発生するものと、臓器の癌などが転移したものとに分かれます。

 

代表的な症状は、頭痛、嘔吐、けいれん、運動麻痺、言語障害(舌のもつれ)、視力障害、聴力障害、平衡感覚障害、顔の麻痺などがあります。

 

なお、良性の腫瘍は急激な増殖や転移もないので、手術で摘出すれば治ります。

しかし、脳そのものに発生する場合は、急な増殖と転移があり、周囲の組織を破壊していく悪性のものが多く、手術だけでは摘出できないことが多いです。

この場合は、放射線治療や抗がん剤による化学療法も行ないます。

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パーキンソン病

身体のバランスをとり、運動をコントロールしている大脳基底核の黒質線条体に病変が起こり、正常に働かなくなる病気です。

主に中高年に多く、男女ほぼ同率で発症します。

日本では、10万人に50人の率で発症すると言われており、近年増加傾向にあります。

なお、この病気は厚労省の難病に指定されています。

 

疲労感、腕や肩の筋肉痛に始まり、手・唇・首のふるえ、筋肉のこわばりなどが現れます。

さらに、ちょっとした段差につまずきやすくなります。

症状が進行すると、便秘、立ちくらみ、むくみ、精神障害などが起こり、発症してから10年ほどで動けなくなります。

そして、パーキンソン病に肺炎、尿路感染症などの合併を起こすと、死亡してしまいます。

 

身体のこわばりや動作に時間がかかるなどの症状には、ドーパミンの不足を補うドーパミン製剤や筋弛緩剤などが有効です。

症状によっては、手術も行われます。

 

ろれつが回らないときの対処法

ろれつが回らないのは、生活習慣の乱れ、ストレスや疲労の蓄積によって、自律神経に異常が出ている可能性があります。

そのため、このような症状を回避するためには、規則正しい生活を送り、十分な睡眠をとって、疲労やストレスを溜め込まないようにすることが大切です。

 

また、ろれつが回らない、舌がもつれる、うまくしゃべれないといった症状(構語障害)が出るのは、脳、脊髄、神経に何らかの疾患を抱えている可能性も疑われます。

特に、ろれつが回らないのは、脳梗塞の典型的な症状であり、脳の血管が詰まって、流れが滞っていると考えられます。

よって、ろれつが回らない症状が現れたら、すみやかに病院で診てもらった方がよいでしょう。

早期発見、早期治療は、発症後の後遺症や回復の速さに影響します。

 

ろれつが回らない、舌がもつれるなどの症状は、脳神経外科や神経内科などが担当します。

ただ、迷った場合は受付で症状を説明し、適切な科に回してもらってください。

受付で聞くのがおっくうな人は、電話で症状を話せば、どの科に行けばよいのか教えてもらえます。

 

まとめ

ろれつが回らず、うまくしゃべれないのは、以下のような原因が考えられます。

  1. 自律神経の異常
  2. 極度の緊張
  3. 失声症
  4. 口腔や咽頭の病気
  5. その他、脳、脊髄、神経の病気

 

日頃の不摂生による自律神経の異常であれば、規則正しい生活と休息により、回復します。

しかし、ろれつが回らないのは、脳、脊髄、神経の病気にかかっている疑いもあるので、早めに医者にかかった方がよいでしょう。

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