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ロタウィルスは乳幼児が感染しやすく、大量の水様性下痢症などを引き起こし、脱水症状によって死亡するケースもあります。

ただし、ロタウィルス感染症に対しては、有効なワクチンが開発されているので、定められた期間内にきちんと予防接種しておけば、感染や重症化を防ぐことができます。

そこで、ワクチンの予防接種を検討されているママさんやパパさんも多いはずです。

 

今回は、ロタウィルス感染症の予防接種に関して、ワクチンの種類、特徴、副作用、料金の相場、自治体の助成金などについて、まとめておきます。

 

ロタウィルス予防接種の料金はいくら?

ロタウィルス感染症を予防するワクチンには、ロタリックスとロタテックの2つがあります。

どちらも臨床効果に大きな差はなく、ほぼ同等の予防効果が得られます。

そして、結論から言うと、予防接種にかかる料金の相場は以下の通りです。

 

ロタリックス ロタテック
接種回数 2回 3回
1回の接種量 1.5ml 2ml
1回の接種料金 15000円 10000円
合計の接種料金 30000円 30000円

 

つまり、どちらのワクチンを選んでも接種料金は、3万円で同じです。

ただし、ロタウィルスのワクチンは、任意接種にあたるので、費用は全額自己負担となります。

また、病院が自由に料金を決めることができるので、病院によって、接種料金は多少異なります。

後で説明しますが、自治体によっては、補助金が出るところもあるので、事前に確認しておきましょう。

 

2つのワクチンは料金は同じですが、接種開始から終了までの時期や対応するウィルスの種類などは異なります。

そこで、ロタリックスとロタテックの違いについて、もう少し詳しく見ていきましょう。

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ロタリックスとロタテックの違い

それでは、ロタリックスとロタテックにおいて、以下の点に注目して、違いを説明していきます。

  • 接種開始から終了までの期間
  • 各ワクチンが対応するウィルス

では、順番に説明します。

 

接種開始から終了までの期間

2つのワクチンの接種開始から接種終了までの時期は、以下の通りです。

ロタリックス ロタテック
接種開始時期 生後104日までが望ましい 生後104日までが望ましい
接種終了時期 生後168日 生後224日
接種回数 2回 3回

 

というわけで、少ない回数で早くワクチン接種を終わらせたい人にはロタリックス、余裕を持って予防接種を行ないたい人にはロタテックがおすすめです。

ただし、どちらも初回接種は、生後104日までに行うよう推奨されており、生後6ヶ月を過ぎると、予防接種を受けることによるリスクの方が高くなるとされています。

 

なお、ロタウィルスの流行時期は、毎年2月~5月であり、流行時期までに時間的余裕がない場合はロタリックスを接種した方がよいです。

例えば、6月生まれの子供は、次のロタウィルスの流行時期までに十分に余裕があるので、2つのワクチンのどちらでも構いません。

しかし、1月生まれの子供は、なるべく早くロタウィルスの予防接種を完了する必要があるので、医師からロタリックスを勧められることがあります。

 

各ワクチンが対応するウィルス

世界中で流行するロタウィルスには、主にG1P(8)型、G2P(4)型、G3P(8)型、G4P(8)型、G9P(8)型の5種類が存在し、全体の90%を占めています。

そして、これら5種類のウィルスの中でも、G1P(8)型が最も多く、全体の65%にあたります。

 

ロタリックスは、G1P(8)型にのみ対応したワクチンです。

ただし、交差免疫により、タイプの似ているG2P(4)型、G3P(8)型、G4P(8)型、G9P(8)型にも防御反応を示すので、5種類のウィルスにも有効であることが確認されています。

また、ロタリックスは、ロタウィルス感染症による重症化に対して、85%の有効性があります。

 

ロタテックは、G1P(8)型、G2P(4)型、G3P(8)型、G4P(8)型、G9P(8)型の5種類すべてに免疫効果を発揮します。

そして、ロタウィルス感染症による重症化に対しては、98%という高い有効性を発揮します。

 

以上から、ロタウィルス感染症で重症化するケースを防ぐという点では、ロタテックの方が有効性が高いというメリットがあります。

続いて、ワクチンの予防接種による副作用について解説します。

 

予防接種による副作用

ロタウィルスのワクチン接種による主な副反応としては、ぐずり、下痢、咳、鼻水などがあります。

国内の臨床試験では、接種後30日以内に、以下の割合で確認されています。

  • ぐずり:7.3%
  • 下痢:3.5%
  • 咳、鼻水:3.3%

他にも、発熱、食欲不振、嘔吐などが現れることがあります。

 

また、海外の臨床試験では、腸重積症を発症した事例もあります。

腸重積症とは、腸の一部が重なり合う病気です。

この病気を発症すると、初期には嘔吐や腹痛などが見られます。

 

そして、嘔吐や下痢が続くと脱水症状を起こしたり、重なり合った部分の腸管が炎症を起こすことがあります。

さらに症状が進むと、腸管が破れて、腹膜炎を起こし、命に関わることもある重篤な病気です。

 

腸重積症を発症した赤ちゃんは、初回接種から7日間に多く報告されているので、この期間は特に子供の体調に注意を払っておく必要があります。

また、腸重積症は、ワクチンの初回の接種が遅くなると起こりやすいとされています。

そのため、初回接種は、生後104日までに行うようにしましょう。

では、次に予防接種のスケジュールについて確認しておきましょう。

 

予防接種のスケジュール

ここでは、ロタウィルスのワクチン、ロタリックスとロタテックの接種スケジュールについて解説します。

ロタリックスは、生後168日(生後24週)までに、2回の経口投与を完了させなければなりません。

なお、1回目の接種は、生後104日(生後14週6日)までに行うことが推奨されています。

また、1回目の接種から2回目の接種までは4週間以上の間隔をあける必要があります。

 

続いて、ロタテックは、生後224日(生後32週)までに、3回の経口投与を完了させます。

ロタリックス同様に、、1回目の接種は、生後104日(生後14週6日)までに行う必要があります。

そして、2回目、3回目の接種は、前回から4週間以上あけて行ないます。

 

ロタテックは、ロタリックスよりも接種回数が多く、接種完了までの期間が長くなります。

予防接種は、赤ちゃんの体調がよいときに行う必要があるので、接種回数が少ない方が、赤ちゃんの急な体調不良などで、接種スケジュールに遅延が生じるのを避けることができます。

そのため、個人的にはロタリックスをおすすめします。

 

次に、ワクチン接種における助成金について解説します。

 

予防接種の助成金

先に説明したように、ロタウィルスのワクチン接種には、助成金が出る自治体もあります。

例えば、東京都渋谷区では、区から1回あたり8500円の補助金が支給されます。

 

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出典:https://www.city.shibuya.tokyo.jp/fukushi/health/yobo/kodomo_ninni.html

 

ロタリックスとロタテックの接種料金の相場は、約3万円なので、半分以上を区が負担してくれることになります。

ロタウィルスに限らず、赤ちゃんの任意接種を検討している人は、自治体のHPなどで補助金について、事前に確認しておきましょう。

 

続いて、ワクチン接種を受ける病院選びについて解説します。

 

安い病院で接種した方がよいのか?

ロタウィルスの予防接種の料金は、病院によって異なるので、できるだけ安いところで受けたいところです。

しかし、ワクチン接種後に思わぬ副反応が出た場合の対応など、後のことを考えれば、料金が安い病院よりも、近くのかかりつけ医の病院で受けた方がよいです。

ロタウィルスのワクチンは、合計で3万円前後となるので、自治体の補助金が出なければ、かなりの出費になります。

 

そのため、接種料金の安い病院や人気の病院は、予約が殺到して、事前予約が取りにくかったり、患者が集中して急病のときでも何時間も待たされたりする可能性があります。

一方で、あまり名前が知られていなくても、信頼できる町医者の病院であれば、接種料金は少し高くても、予約なしで駆け込みで対応してくれることがあります。

また、場合によっては、すぐに紹介状を書いて、総合病院に予約を取ってくれたりと、迅速で融通がききます。

 

以上から、料金の安さよりも、ママさんたちの口コミなども参考にして、信頼できるかかりつけ医の病院でワクチン接種を受けた方がよいでしょう。

 

同時接種をしても良いのか?

ロタウィルスの予防接種を受けに行くと、医師から他のワクチンとの同時接種を勧められることがあります。

この場合は、医師の指示に従って、同時接種した方がよいです。

というのも、ワクチンを接種する前に、スケジュールを組んでいたとしても、風邪や急な体調不良などにより、接種スケジュールが狂うことがしばしば起こります。

 

そのため、赤ちゃんの体調がよいときに、タイミングを逃さず予防接種するためにも、同時接種は有効な方法です。

また、同時接種にすることで、会社を休む日を減らせたり、病院へ何度も足を運ぶ手間が省けたりといったメリットもあります。

 

さらに、日本小児科学会によると、ワクチンを複数、同時に接種しても、互いに干渉することがないので、それぞれのワクチンの効果には影響がありません。

そして、複数のワクチンを同時接種しても、副作用の頻度が上がることはありません。

そのため、小児科学会はワクチンの同時接種を推奨しています。

 

タイミングをよく、効率的に必要なワクチンを確実に接種するためにも、医師の指示に従って、同時接種を検討してください。

 

では、次にワクチン接種を受けた後に、気をつけるべき点について解説します。

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ワクチン接種後の注意点

ロタウィルスのワクチンを接種すると、接種後10日間くらいは、赤ちゃんの便の中に、ウィルスが潜んでいます。

感染した赤ちゃんの水様性便には、1mlあたり1000億個のウィルス粒子が含まれています。

そして、ロタウィルスは感染力が強く、わずか100個のウィルス粒子で感染に至ります。

そのため、オムツの交換後は、十分な手洗いを行ってください。

オムツ交換の際に、幼い兄弟や親が感染してしまうケースもあります。

 

重大な副作用が出た場合に補償はあるのか?

予防接種で重大な副作用が起こることは、極めて稀とされています。

しかし、万が一ロタウィルスのワクチン接種により、重篤な副作用が発生し、後遺症が残ったり、最悪亡くなった場合などは、国が補償してくれるのか気になるところです。

 

予防接種により健康被害が生じた場合は、「予防接種健康被害救済制度」なるものが設けられており、防接種と健康被害との因果関係が厚生労働大臣に認められると、補償を受けられます。

「予防接種健康被害救済制度」では、まずは予防接種を受けた市町村の役所に相談し、申請手続きを行ないます。

そして、市町村が厚生労働省に申請書を提出し、厚労省から認定を受けると、給付が支給されます。

 

なお、給付には、医療費、医療手当、障害児養育年金、死亡一時金、葬祭料などがあります。

まずは、お住いの市町村に相談してください。

 

そもそも、なぜワクチンを接種する必要があるのか?

さて、ここまでロタウィルスのワクチン接種について説明してきたわけですが、接種料金が高いことから、まだ二の足を踏んでいる方もいるはずです。

では、なぜ、定期接種ではない、任意接種のワクチンをわざわざ受ける必要があるのでしょうか。

 

これは、ロタウィルスの感染力が強く、感染した月齢が低ければ、低いほど重症化しやすいからです。

また、最初に感染したときが、一番症状が重くなります。

腎不全、けいれん、脳炎などを合併し、入院が必要になることもあります。

さらに、急激な下痢症により脱水症状を起こして、死亡した事例も報告されています。

 

そのため、ワクチン接種により、最初のロタウィルス感染を体験させることで、免疫をつくり、2回目以降の感染による症状を軽くし、重症化を防ぐことが大切なのです。

 

まとめ

ロタウィルス感染症のワクチンには、ロタリックスとロタテックの2種類があり、接種料金の相場はどちらも約3万円となります。

ロタリックスは、接種回数が2回で、ロタテックの3回よりも少ないので、病院へ足を運ぶ手間を省けるメリットがあります。

 

ワクチン接種では、赤ちゃんの体調がよいときに受けるのが原則ですが、風邪や急な体調不良などにより、スケジュール通りに受けられないことが想定されます。

そのため、できるだけ接種回数は少ない方がよいので、ロタリックスがおすすめです。

同時接種をうまく利用して、効率よく予防接種を行ないましょう。

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