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暖かい季節になると食中毒が発生しやすくなります。

自分が食中毒にかかったときに気になるのは、他人にうつるのかということです。

特に小さい子供がいる家庭では、我が子に感染させてしまわないかと心配になる親御さんも多いのではないでしょうか。

 

また身近に食中毒にかかった人がいる場合も、自分に感染することはないのかと不安に思う方もいるでしょう。

そこで今回は、食中毒が人にうつるのか、その感染経路について解説します。

食中毒の種類

まず、食中毒は人にうつります。

食中毒にはいくつか種類があり、それによって感染経路も異なるので、まずは食中毒の種類について理解しておきましょう。

 

食中毒は、細菌・ウィルスなどの病原微生物や原虫・寄生虫によるもの自然毒によるもの、化学物質によるものの3群に大別できます。

病原微生物による食中毒は、飲食により摂取した細菌が腸管で増殖する感染型、食品で増殖した細菌が産生する毒素を体内に取り込むことで発症する毒素型があります。

またこの他に、ノロウィルスやロタウィルスなどによるウィルス性食中毒があります。

自然毒による食中毒にはフグ毒やキノコによるものがあり、化学物質による食中毒には農薬や重金属が原因で起こる食中毒があります。

 

保健所に届けられた食中毒では、病原微生物によるものが最も多く、そのうちノロウィルスによる食中毒が5割以上を占めています。

細菌による食中毒では、腸炎ビブリオ、サルモネラ、黄色ブドウ球菌などが原因として多くなっています。

そこで本記事では、病原微生物による食中毒の感染経路について詳しく解説していきます。

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食中毒の感染経路

さて、ここでは食中毒の原因として代表的な病原微生物を取り上げ、その感染経路などについて説明します。

  1. ノロウィルス胃腸炎
  2. 腸炎ビブリオ
  3. サルモネラ
  4. 黄色ブドウ球菌
  5. カンピロバクター

 

では、順番に見ていきましょう。

 

 

ノロウィルス胃腸炎

ノロウィルスは食中毒の原因物質の第一位を占めており、日本では生カキのシーズンである冬季に流行のピークが存在しますが、晩秋や春先にも発生します。

また、現在では生カキを原因としたものよりも、調理人や食品取扱い業者によって汚染された食材による食中毒の症例が多いとされています。

外食や仕出し弁当が原因食となるため、患者は全年齢層にわたっています。

 

ノロウィルスの感染経路としては、以下のようなパターンが考えられます。

  • ノロウィルスに汚染された食品を十分に加熱しないで摂取した場合
  • 感染者が十分に手を洗わずに調理したことで、食品が汚染され、それを摂取した場合
  • ノロウィルスを含む糞便や嘔吐物などを処理した際に、手についたウィルスが口から体内に入った場合
  • ノロウィルスを含む嘔吐物のしぶきを吸い込んだ場合(飛沫感染
  • 乾燥した糞便や嘔吐物の粒子が空気中に舞い上がり、チリやホコリと一緒に吸引することで感染する場合(空気感染

 

よって、ノロウィルス感染症では、患者の糞便や嘔吐物の処理を誤ったり、それらの飛沫や乾燥した粒子を吸引することで、人から人へと感染していきます。

 

ノロウィルス胃腸炎では、症状は数日で治まりますが、糞便中には治癒後も1週間ほどウィルスが排出されるため、他人への感染源となります。

治癒後もしばらくは周囲へ感染させないよう配慮が必要です。

 

腸炎ビブリオ

さて、細菌性食中毒(腸炎ビブリオ、サルモネラ、黄色ブドウ球菌、カンピロバクターなど)は経口感染によってうつります。

細菌に汚染された食品、患者や保菌者の糞便・吐瀉物、細菌の付着した調理器具、細菌感染した家畜やペットなどが原因となります。

 

腸炎ビブリオは、水揚げ後の取り扱いの悪い魚介類、とくにアジ、カレイ、イカ、イワシ、タイラガイ、バカガイ、シラス干しに付着して繁殖し、これらの魚介を生で食べると数時間から10数時間後に発病する感染型の食中毒です。

また、皮膚の傷口などから感染することもあるので、傷がある状態で海水浴をした後に、下痢や嘔吐などの症状が現れた場合も腸炎ビブリオが疑われます。

海外での感染を除けば夏季にだけ多発します。

よって、この時期は魚や貝は加熱調理して食べ、生で食べるときは真水でよく洗うか、酢で調理します。

 

なお、腸炎ビブリオが付着した野菜や漬物を食べても発病します。

 

サルモネラ

サルモネラは経口感染後、腸で増殖し毒素を産生します。

この毒素により、感染後数十時間のうちに小腸の粘膜に炎症が生じ、発熱、嘔吐、下痢が起こります。

8月に流行のピークを持ちますが、年間を通じて発生が見られます。

 

犬、猫、鶏、ネズミ、ゴキブリはサルモネラ菌を保有しており、ときに運搬もします。

特に食肉や鶏卵には菌が付着していることが多いので、加熱して食べることが大切です。

サルモネラは病人や保菌者の糞便中に含まれています。

患者やペットの糞便に触れたり、細菌に汚染された箇所に触れることで感染が起こります。

 

黄色ブドウ球菌

黄色ブドウ球菌は、広くヒトや動物に付着し、食品などに混入して適当な温度と湿度のところで保存されると、ブドウ球菌は盛んに繁殖して毒素エンテロトキシンを産生するようになります。

この毒素は耐熱性(100℃、30分間加熱で不活性化されない)であるため、加熱消毒しても産生された毒素はそのまま残ります。

そして、毒素を食品と一緒に摂取すると1~4時間ほどで発病します。

 

黄色ブドウ球菌は、人の鼻や咽頭、化膿した傷などにいるので、調理するときには、唾液が食品に飛び散らないようにし、手に傷のある人はゴム手袋を使うようにします。

食材は低温保存して、ブドウ球菌の増殖を防ぎ、調理した食品は早く食べてしまうことが大切です。

 

カンピロバクター

カンピロバクターは、鶏、犬、豚、牛などに下痢を起こさせる細菌で、これらの家畜から食品を通じて人にも感染し、下痢症の病気を引き起こします。

多発するのは5~6月ですが、年間を通じて見られます。

カンピロバクターは病人の排泄物に含まれるほか、この菌を保有している家畜の糞便にも排泄させるので、下痢をしている人や犬、猫、小鳥などのペットから感染しないように注意すべきです。

また、生肉は食べないようにしましょう。

 

まとめ

食中毒は、患者の嘔吐物や糞便などにより飛沫感染や空気感染を起こし、人から人へとうつることがあります。

食中毒を予防するには、食品を調理する際に手をよく洗い、調理場の清潔を保ち、調理した食品を長時間放置したままにせず、なるべく早く冷蔵するようにします。

多くの細菌、ウィルス、寄生虫は加熱により死滅するので、十分に加熱調理することも大切です。

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