最近、舌に違和感を感じたことはありませんか?

 

「舌がヒリヒリ、ピリピリする。」

「舌に渋味や苦味を感じる。」

「舌にできものがあり、舌癌ではないかと心配している。」

「舌が腫れている。」

「前より、舌が動かしにくくなった感じがする。」

 

舌は、内蔵の健康状態を反映していると考えられており、舌に違和感や痛みが生じるのは、内蔵が弱っている証拠です。

暴飲暴食、栄養不足、過度なストレス、疲労の蓄積、睡眠不足、運動不足などに心当たりはありませんか?

 

また、体の免疫力や抵抗力が落ちていると、口内炎をはじめとする口腔内の疾患にかかりやすいです。

今回は、舌に違和感を感じる原因や疑われる病気について解説します。

舌の違和感の原因と対処法

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舌がいつもと違う感じがするのは、次のような理由が考えられます。

  1. 栄養不足(ビタミン、鉄、亜鉛)
  2. 舌苔が多い
  3. 舌のできもの
  4. 日頃の不摂生による病気

では、各項目について見ていきましょう。

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栄養不足(ビタミン、鉄、亜鉛)

偏った食生活により、栄養不足になると、舌を含め、口の中に異常が現れることがあります。

特に、以下のような栄養素が不足すると、舌に様々な症状が現れます。

  • ビタミンB群
  • 亜鉛

 

【ビタミンB群】

まず、ビタミンは、体の機能調整や維持には欠かせない物質です。

特に、ビタミンB2は粘膜の健康を保つ働きがあるので、不足すると、口内炎、口角炎、肌荒れなど肌や粘膜にトラブルが生じやすくなります。

ビタミンB2は、豚・牛レバー、うなぎの蒲焼、納豆、鶏卵、ブリ、サンマ、牛乳などに多く含まれているので、摂取しましょう。

 

【鉄】

鉄は、粘膜の免疫力を高める作用があるので、不足すると、口内炎、舌炎など粘膜の免疫低下による症状が出ます。

また、鉄は酸素を運搬する役割も担っているので、鉄が欠乏状態になると、酸素不足となり、息切れ、動悸、疲れやすいなどの症状も現れます。

なお、鉄は、干しひじき、豚レバー、いりごま、鶏レバー、アサリ、小松菜、ほうれん草などに多く含まれています。

 

【亜鉛】

亜鉛は、新しい細胞形成において重要な役割を果たしており、新陳代謝や成長に欠かせないミネラルです。

また、味覚や嗅覚を正常に保つ、皮膚の健康維持、傷口の治りを早めるなどの働きもあります。

亜鉛が不足すると、味がわからない、口の中が苦いといった味覚障害が起こりやすくなります。

 

そもそも、味覚は舌に約5000個ある味蕾(みらい)という器官でキャッチします。

味蕾を構成する味細胞は、約10日間の周期で入れ替わるのですが、亜鉛が不足すると、そのサイクルが遅れてしまいます。

そのため、味覚に異常が起こるのです。

 

亜鉛は、魚介、肉、海藻、豆類に豊富に含まれており、特に牡蠣の含有量は、群を抜いています。

 

舌苔が多い

舌の表面にある白いコケのようなものは、舌苔(ぜったい)と呼ばれており、舌苔が増えると、口の中が苦い、味が感じにくいなど味覚に異常が起こります。

舌苔がつくのは、次のような原因からです。

  • 免疫力の低下
  • 口呼吸
  • 喫煙
  • 加齢
  • ストレス
    etc

また、舌苔は内蔵、特に胃腸の状態を反映しているとされています。

胃腸が弱っていると、舌苔が厚くなり、味覚を低下させ、食欲を減らして、胃腸の粘膜を保護する働きがあると考えられています。

そのため、暴飲暴食、夜ふかしなどを避けて、規則正しい生活を心がけ、内蔵を健康に保つことが大切です。

 

なお、歯ブラシなどで無理に舌苔を取ろうとすると、舌の粘膜を傷つける恐れがあるので、止めましょう。

 

舌のできもの

舌にできものができると、痛みや違和感などが現れます。

舌のできものは、次のような理由が考えられます。

  • ストレス
  • 疲労の蓄積
  • 口腔内が不衛生
  • 矯正器具等による刺激
  • 舌を噛んだ
  • 栄養不足
    etc

舌のできものを防ぐには、早寝早起き、栄養バランスのよい食事、ストレスの発散、歯を健康に保つなど、毎日の体調管理が大切です。

 

病気

舌の違和感や痛み、味覚の異常などは、病気が原因となっている可能性もあります。

ストレスや疲労の蓄積で体力、免疫力、抵抗力が落ちていたり、喫煙、虫歯、ドライマウスなど普段から口腔内の環境が悪い人は、口腔の病気にかかりやすくなります。

こちらについては、次項で詳しく説明します。

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舌に違和感が生じる病気

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舌に違和感が出るのは、次のような病気が原因となっていることがあります。

  1. 口内炎
  2. 口腔乾燥症
  3. 舌炎
  4. 舌痛症
  5. 唾液腺炎
  6. 唾石症
  7. 鉄欠乏性貧血
  8. 口腔アレルギー症候群
  9. 口腔心身症
  10. 口腔カンジタ症
  11. 風邪
  12. 舌癌

では、各疾患について順番に説明します。

 

口内炎

口内炎は、口腔粘膜が炎症を起こして、赤く腫れ、食べ物や水がしみたり、さわると痛みがあります。

口内炎は次のような要因で起こるとされています。

  • 免疫力の低下
  • ストレス、疲労
  • 栄養不足
  • 口腔粘膜の傷
  • 虫歯
  • 喫煙
  • 胃腸が弱っている
  • 粘膜のやけど

疲労やストレスの蓄積などにより、体の抵抗力や免疫力が低下しているときに発症しやすいです。

栄養たっぷりの食事と十分な休息により、普通は1週間ほどで治癒します。

 

口腔乾燥症(ドライマウス)

唾液の分泌量が低下し、口の中が乾燥することで、舌が痛い、ヒリヒリする、味が分かりにくい、しゃべりにくい、飲み込みにくい、口が臭いなどの症状が現れます。

ドライマウスになるのは、以下の要因が考えられます。

  • 口呼吸
  • 噛む回数が少ない
  • 噛む力が弱い
  • シューグレン症候群
  • 薬の副作用
  • 緊張などの心理的要因

口呼吸によって、口腔内が常に乾燥した状態だと、ドライマウスになるリスクが高くなります。

口呼吸から鼻呼吸に戻すトレーニングなどを実施して改善します。

 

続いて、早食いなど急いで食事をしたり、ながら食いの癖がある人は、噛む回数が少なく、噛む力が弱くなってしまいます。

すると、唾液腺が刺激されなかったり、唾液腺の周りの筋肉が衰えることで、唾液の量が少なくなり、ドライマウスになる可能性があります。

普段から、よく噛んで食べることを意識しましょう。

 

他にも、免疫異常で起こるシューグレン症候群や薬の副作用によって、口腔乾燥症になることもあります。

 

舌炎

舌にできた炎症を総括して、舌炎といいます。

口内炎が舌にまでおよんで起こるほか、ビタミンB12の欠乏でおきるメラーハンター舌炎、鉄分の欠乏でおきるプラマービンソン症候群などがあります。

症状としては、舌の表面に赤い発疹がみられ、痛みや舌が焼けるような感じがあります。

また、味覚障害を引き起こすこともあります。

 

口内炎が原因の場合は、口腔内を清潔にして、抗生物質の投与を行ないます。

メラーハンター舌炎の場合は、欠乏しているビタミンB12の投与、プラマービンソン症候群の場合は造血剤の投与により、快方へ向かいます。

 

舌痛症

舌の表面がヒリヒリしたり、ジンジンしたり、電気が走るなどの痛みを生じます。

舌痛症の原因は、歯科治療に使われる薬剤、神経系の異常、ストレス、睡眠不足、体調不良、常用薬の副作用など様々な要因が考えられます。

なお、この病気は心身症や心気症とされており、薬物療法や心理療法などが行われます。

舌がヒリヒリするなどの症状が現れた場合は、まずは歯科医院で診てもらいましょう。

 

唾液腺炎

唾液腺に炎症が生じるとともに、唾液の分泌量が少なくなる病気です。

原因によって細菌性、ウィルス性、アレルギー性、自己免疫性に分類されます。

 

細菌性唾液腺炎は、健康な人はかかりにくい病気ですが、唾石などにより唾液の分泌障害を起こしていたり、免疫力や抵抗力が落ちている人はかかる可能性があります。

ウィルス性唾液腺炎は、流行性耳下腺炎(おたふく風邪)が有名です。

自己免疫性唾液腺炎は、先に紹介したシューグレン症候群が挙げられます。

 

なお、唾液腺炎の症状としては、唾液の分泌量が少なくなる、舌の裏が腫れるなどが見られます。

治療法としては、細菌性の場合は抗生剤の投与、唾石が原因の場合は、手術で唾石を除去します。

 

唾石症

唾液管や唾液腺の炎症が原因で、唾液の中の石灰分が沈着して唾石となることで起こります。

特に、中年男性に多く見られます。

唾石症では、唾石が唾液の流れを妨げるため、唾液が口の中に出ることができず、食事の際に、口の中に痛みがはしります。

さらに、舌が動かしにくくなるなどの症状も現れます。

 

治療としては、手術によって唾石を除去します。

 

鉄欠乏性貧血

鉄分が不足して、ヘモグロビンの形成が困難になることで起こる病気です。

病気による出血、栄養バランスの悪い食事、胃腸での鉄分の吸収に障害がある場合に起こりやすくなります。

症状としては、全身の倦怠感、動悸、息切れ、食欲不振、ものが飲み込みにくい、舌炎、口内炎などが現れます。

治療法としては、何らかの病気が原因の場合は、その病気の治療が行われます。

貧血そのものの治療は、食生活の改善、長期にわたる鉄剤の服用、注射などです。

 

口腔アレルギー症候群

果物や野菜を食べた後に、アレルギー反応を起こして、唇、舌、咽頭にかゆみや腫れが現れる病気です。

これは、原因となる食べ物が口腔粘膜に接触することで起こります。

症状が重い場合は、喘息発作が現れることがあります。

 

治療法としては、原因となる食べ物を避けることが肝要です。

薬物療法では、抗アレルギー薬などの内服を行ないます。

 

口腔心身症

口腔心身症は、心理的、環境的要因によって、口腔内に不快な症状が現れる病気です。

先に紹介した舌痛症も口腔心身症の1つです。

症状としては、舌がヒリヒリ痛い、しびれる、火傷したような感じがする、口が乾く、唾液がネバネバする、味がしない、舌に苦味を感じるなどです。

治療法としては、理学療法、薬物療法、心理療法などが行われます。

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口腔カンジタ症

この病気は、口腔内の常在菌であるカンジダ菌(カビ)が異常に繁殖して起きます。

口腔カンジタ症には、白いコケのようなものができる偽膜性カンジタ症と、白いコケがなくて粘膜が赤くなる萎縮性カンジタ症の2種類があります。

偽膜性カンジタ症は、痛みはほとんどありませんが、萎縮性カンジタ症では、飲食時にヒリヒリとした痛みが走ります。

また、舌に苦味や違和感を感じたり、口角が切れるなどの症状が現れます。

 

口腔カンジタ症の発症原因は、免疫力の低下、ドライマウス、虫歯、不適合な義歯、口腔内環境の悪化などが挙げられます。

治療法としては、抗真菌薬となるうがい薬や内服薬などを服用します。

 

風邪

風邪をひくと、鼻づまりなどが原因で嗅覚が鈍くなります。

私たちは、普段ものを食べるとき、五感すべてをフル利用して、食べ物の味を判断しています。

鼻をつまんで食べると味が感じなくなったことはありませんか?

 

このとき、鼻から抜ける香りによる情報、つまりは嗅覚からの情報が遮断されている状態です。

香りは、味の決定において、大きなウエイトを占めているので、風邪で鼻づまりになると、味を感じにくいなど、舌の違和感があります。

 

舌癌

舌癌は、舌の脇の舌縁と舌の裏側の上皮にできる癌です。

口腔癌の中で一番多く、中高年が発症しやすいです。

また、男性がかかる率は、女性の2倍であり、進行が早く、リンパ節に転移しやすい病気です。

合わない義歯などが舌を傷つけるのが要因と考えられています。

 

症状としては、舌にぶつぶつや潰瘍ができて、痛みや出血をともないます。

しゃべりにくい、ものが飲み込みにくいなども見られます。

 

癌が小さいうちは、放射線療法でもよく治り、後遺症もありません。

しかし、4センチを超えるものや進行したものは、切除してから、再建する必要があり、機能障害が残ります。

 

舌がおかしいときは、何科?

舌に違和感や痛みなどを感じたときは、歯科、口腔内科、口腔外科、耳鼻咽喉科などで診てもらえます。

それでも、初めて舌の症状で病院へ行くときは、「この科で本当に診てもらえるのか。」と不安な気持ちがあると思います。

そんなときは、あらかじめ病院に電話して、「舌に違和感があるんですけど、何科を受診すればよいですか?」と尋ねてみてください。

そうすれば、何科にかかればよいのか指示してもらえます。

 

まとめ

舌に違和感があるのは、次のような要因が考えられます。

  1. 栄養不足
  2. 舌苔が多い
  3. 舌のできもの
  4. 病気

舌は、内蔵、特に胃腸の状態を反映しています。

舌がいつもと違う感じがしたり、痛みがあるのは、疲労、ストレス、栄養不足、睡眠不足、暴飲暴食などによって、体(特に胃腸)が弱っていることが原因と考えられます。

そのため、まずはバランスのとれた食事と規則正しい生活を心がけ、体をいたわり、疲労を回復させてください。

 

それでも症状が改善されない場合は、本記事で説明した12の疾患が原因の可能性があります。

そのため、できるだけ早く病院で診てもらってください。

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