ジプレキサは、強力な鎮静作用のある抗精神病薬です。

統合失調症のほか、双極性障害の躁症状・うつ症状の改善にも用いられます。

 

今回は、ジプレキサの副作用や効果などについてまとめておきます。

ジプレキサの副作用

ジプレキサには、以下のような副作用があります。

不眠、眠気、傾眠、体重増加、アカシジア、ふるえ、筋肉のこわばり、倦怠感、不安、焦燥、興奮、頭痛、めまい、ふらつき、便秘、口渇、抗うつ、性欲亢進、幻聴、立ちくらみ、ジストニア、ジスキネジア、動作緩慢、歩行異常、血圧変動、動悸、頻脈、起立性低血圧※、食欲亢進、食欲不振、吐き気、嘔吐、胃部不快感、下痢、発疹、脱力感、発熱、発汗、むくみ、けいれん発作、構音障害、嚥下障害、貧血、排尿障害、高脂血症、糖尿病、月経異常など

 

※服用初期に、起立性低血圧が起こることがあります。

急に立ち上がったとき、ふらつきやめまい、動悸、眼前暗黒感などがある場合、処方医に連絡してください。

 

なお、ジプレキサの添付文書によると、上記の副作用の発現率について、以下のように記載されています。

統合失調症

主な副作用は体重増加(7.71%)、傾眠(4.01%)、不眠(3.47%)、便秘(3.21%)、アカシジア(3.13%)、食欲亢進(2.63%)、トリグリセリド上昇(2.19%)であった。

 

双極性障害における躁症状の改善

主な副作用は傾眠(26.9%)、体重増加(14%)、口渇(11.8)、トリグリセリド上昇(8.1%)、便秘(7.5%)、倦怠感(6.5%)、食欲亢進(5.9%)

 

双極性障害におけるうつ症状の改善

主な副作用は体重増加(26.4%)、傾眠(15.1%)、食欲亢進(13.2%)、鎮静(5.4%)、過眠症(5.2%)

出典:https://www.lilly.co.jp/_Assets/pdf/lillyanswers/products/tenpu_zyp-tab.pdf#search=%27%E3%82%B8%E3%83%97%E3%83%AC%E3%82%AD%E3%82%B5+%E6%B7%BB%E4%BB%98%E6%96%87%E6%9B%B8%27

 

ジプレキサの副作用としては、体重増加と傾眠の発現率が非常に高いことが分かります。

 

ジプレキサの重大な副作用

ジプレキサには、次のような重大な副作用が起こることがあります。

高血糖、糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡、低血糖、麻痺性イレウス、悪性症候群、けいれん、遅発性ジスキネジア、横紋筋融解症、黄疸、肝機能障害、肺血栓症、深部静脈血栓症、無顆粒球症、白血球減少

 

まずは、これらの副作用のうち、特に注意が必要なものについて解説します。

 

高血糖

本剤の服用により、高血糖が現れ、糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡から死亡に至るなどの致命的な経過をたどることがあります。

定期的に血糖値を測定し、口渇、多飲、多尿、頻尿などの症状が現れたら、ただちに処方医に連絡してください。

 

低血糖

本剤の服用によって低血糖が現れることがあります。

脱力感、倦怠感、冷や汗、ふるえ、傾眠、意識障害などの低血糖症状が現れたら、ただちに糖分を補給し、処方医に連絡してください。

 

悪性症候群

本剤の服用により、悪性症候群が現れることがあります。

無言、強度の筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗などが発現し、引き続いて発熱が見られたら、服用を中止して、体を冷やす、水分を補給するなどして、ただちに処方医に連絡してください。

高熱が続き、意識障害、呼吸困難、循環虚脱、脱水症状、急性腎不全へと移行して死亡した例が報告されています。

 

無顆粒球症

無顆粒球症などの血液障害は、投与初期に現れることが多いので、原則として、服用開始後18週間は入院し、十分な管理のもと服用しなければなりません。

 

ここで、上記の副作用のうち、聞き慣れない症状や疾患がある場合は、以下の記事をチェックしてみてください。

次の記事では、これらの副作用についてより詳しく説明しています。

薬の副作用まとめ

 

続いて、ジプレキサ服用により、太る理由について説明します。

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ジプレキサで太る理由

先に説明したように、ジプレキサの副作用では、体重増加や食欲亢進があり、特に体重増加の発現率が非常に高いです。

SNSを見ていると、「ジプレキサを服用したことで太った」というコメントが多く見られます。

 

これは、抗ヒスタミン作用やセロトニンによる代謝抑制作用が関係しています。

 

ジプレキサの服薬による体重増加を防止するためには、以下の方法が有効です。

  1. 毎日体重を測る
  2. 間食、炭水化物の摂り過ぎに注意
  3. 生活習慣を見直す
  4. 運動や筋トレの習慣を取り入れる
  5. 薬の量を減らす(医師に相談)
  6. 別の抗うつ薬に変える(医師に相談)

 

ジプレキサを使用する場合は、体重増加の可能性が高いことを自覚し、毎日体重をチェックし、食事や生活習慣の改善に努めてください。

 

次に、ジプレキサの効果について説明します。

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ジプレキサの効果

ジプレキサは、ドーパミン、アドレナリンなど多くの脳内神経伝達物質の働きを抑える作用があり、陽性症状(幻覚、妄想など)、陰性症状(感情的引きこもり、運動減退など)、不安症状、うつ症状など、統合失調症の幅広い症状に効果を示します。

また、ジプレキサは鎮静作用が強く、興奮や不穏などを鎮める効果があります。

さらに、眠りの質を向上させるという報告もあり、不眠に対して使われることもあります。

 

次に、ジプレキサの効果発現時間と持続時間について説明します。

ジプレキサを服用してから効き目が現れるまでの時間は、最高血中濃度到達時間Tmaxが目安となります。

また、薬の効果持続時間は、半減期t1/2が目安となります。

 

ジプレキサの添付文書によると、最高血中濃度到達時間Tmaxは約4.8時間、半減期t1/2は28.5時間と記載されています。

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出典:https://www.lilly.co.jp/_Assets/pdf/lillyanswers/products/tenpu_zyp-tab.pdf#search=%27%E3%82%B8%E3%83%97%E3%83%AC%E3%82%AD%E3%82%B5+%E6%B7%BB%E4%BB%98%E6%96%87%E6%9B%B8%27

 

よって、薬の服用から効き目が現れるまでの目安は約4.8時間、効き目の持続時間の目安は約28.5時間となります。

ジプレキサは、半減期が長いので、1日1回の服用でも効果がしっかりと持続するメリットがあります。

 

ジプレキサは、副作用として傾眠の発現率が高いので、服用後すぐに眠気に襲われる可能性があります。

そのため、就寝前に服用した方がよいのですが、それほど眠くならない人は、夕食後に服用することも可能です。

その場合、ジプレキサの血中濃度がMAXに到達するタイミングを就寝前に合わせられるため、寝る前にちょうど薬の効き目が現れ始めるはずです。

 

続いて、ジプレキサを服用する際の注意点についてまとめておきます。

 

使用上の注意

ジプレキサを使用する際の注意点について解説します。

使用してはいけない人

以下に該当する人は、ジプレキサを使用できません。

  • ジプレキサでアレルギー反応を起こしたことがある人
  • アドレナリンの投与を受けている人
  • 糖尿病またはその既往歴のある人

 

使用に注意が必要な人

以下に該当する人は、ジプレキサの使用に際して注意が必要です。

服用方法

<統合失調症>

5~20mgを1日1回服用します。

 

<双極性障害における躁症状の改善>

10~20mgを1日1回服用します。

 

<双極性障害におけるうつ症状の改善>

5~20mgを1日1回就寝前に服用します。

 

併用してはいけない薬

ジプレキサは、アドレナリンと併用してはいけません。

アドレナリンの作用を逆転させ、重い血圧降下を起こすことがあります。

 

その他の注意点

本剤の投与にあたっては、患者またはその代わりの者に本剤の有効性および危険性を文書によって説明し、文書で同意を得てから投与を開始します。

また、治療上の有益性が危険性を上回っていることを常に検討し、投与の継続が適切であるかどうか定期的に判断することが必要です。

 

傾眠が起こったり、注意力、集中力、反射運動能力などが低下することがあるので、車の運転や危険な作業は避けましょう。

なお、飲酒により、作用が増強する恐れがあります。

 

ジプレキサの薬価

ジプレキサの薬価は以下の通りです。

細粒剤:1% 1g 472.2円

錠剤:2.5mg 1錠 138.1円、5mg 1錠 258.3円、10mg 1錠 489.8円

 

まとめ

ジプレキサは強力な精神安定剤であり、統合失調症や双極性障害の治療に用いられます。

副作用としては、体重増加や傾眠の発現率が非常に高いので、肥満や服用後の危険作業には特に注意が必要です。

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